介護士に復帰したいのに、「通勤にはバイクを買わなきゃ」、「引っ越しが必要になる」、「仕事用のシューズなどを買う余裕がない」と諦めていませんか?
そんな方のために、介護士の再就職支援や、最大40万円まで借りることができる再就職準備金について、紹介いたします。
対象となる方や、再就職準備金が返還免除となる場合についても解説しておりますので、是非最後までご覧くださいね。
介護士(介護職)とは
介護の仕事は無資格未経験でも就労可能ですが、介護職員として働く為には介護の基礎知識や技術を修得するために初任者研修などの受講が必要です。介護福祉士を略して介護士と呼ぶこともあります。
資格
介護福祉士として働くには国家試験に合格して免許を取得する必要があります。介護は特定の資格がなくてもできますが、要介護者の自宅を訪問して介護を行うには初任者研修や実務者研修の取得が必要です。
介護福祉士は実務経験が3年以上必要ですが初任者研修は誰でも受けることが可能です。
人材不足の深刻化
厚生労働省の調査で2025年度には全国で約245万人の介護職員が必要になると推計され、2016年度の介護職員数実績は約190万人であったので、それからすると単純計算で約55万人の人材不足となります。
今後も介護職員の離職が続くと介護現場の危機感や人材不足は益々深刻化します。
介護職離職者と復職希望の潜在介護士
介護職員人材確保の難航理由として介護職離職者による人材不足と潜在介護士確保があります。高齢化率は年々上昇して65歳以上の高齢者割合が、2025年には30%と3人に1人を上回る高齢者を支える社会構造が現実化し、要介護高齢者の介護人材が不足となります。
一方離職した介護職経験のある潜在介護士の47.3%がいつかは働きたいと思うことや、すぐに働きたいと就業意思を示しています。
介護人材の再就職準備金貸付制度
現在は介護の仕事から離れている人を対象に介護経験のある有資格者を、介護の現場に再就職させるために必要な資金を無利子で貸与する制度です。
住居移転費用や子供の預け先を探す際の活動費用、研修参加費、教科書購入費、通勤のためのオートバイ購入などに充てることができます。
基本的には貸付名目ですが介護職員として2年間継続して従事すれば返還不要です。都道府県によっては年間勤務日数制限があり、条件を満たせば潜在介護福祉士や潜在介護職員の有資格者が復帰できるように後押しする制度です。
貸付金額
基本額は、都道府県によって20万円~最大40万円となっていましたが、新型コロナウイルス感染拡大による影響も増して介護人材不足が深刻化し、全国一律の40万円に引き上げされました。
対象者の条件
介護人材再就職準備金は次の条件をすべて満たす者が対象となります。
〇1年以上の介護職員として実務経験がある者
〇介護福祉士、実務者研修、介護職員初任者研修、介護職員基礎研修のいずれかを取得している者
〇介護保険サービス事業所等に介護職員として再就職した者
〇再就職する日までに貸付申込書の提出や再就職準備金利用計画書などを都道府県福祉人材センターへ届出ができること、初任者研修など介護に関する資格を持っている者の再就職が条件です。
再就職準備金については厚生労働省のホームページで案内されています。
▶ 離職した介護職員の皆さまへ ~再就職準備金のご案内~(厚生労働省ホームページ)
まとめ
再就職準備金貸付制度は、新型コロナウイルス感染拡大影響による介護人材不足がさらに深刻化したことで金額が引き上げられました。
介護人材の確保と失業や廃業などで仕事を失った者や潜在介護福祉士、潜在介護職員の経験と資格を持っている方の再就職が人材不足や失業対策の効果と介護分野への即戦力が期待できます。
再就職のためにかかる費用で、介護士への復帰を諦めていた方は、是非一度、再就職支援準備金のご利用をご検討ください。
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