【介護士必見】介護がテーマの映画・本のオススメ

介護の仕事は、利用者さんだけでなく、そのご家族の気持ちに寄り添うことも大事ですね。「家族の介護の経験がない」、「まだ親は現役バリバリ」で、利用者さんとその家族に上手く寄り添えるか不安…という新人介護士さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

こちらでは身近な介護問題を家族を通して描いた、映画・本のオススメを紹介します。

※ 介護士は、初任者研修や実務者研修などの資格に関係なく介護福祉士を含めた、介護の仕事をする方の総称。

介護は教科書通りには行かない

介護士の皆さんは介護現場においては、マニュアルのように実践する事は困難だと思います。なぜなら、介護に向き合う相手はいろいろな方がいて、個々に対処する事が求められるからです。

介護職員初任者研修や実務者研修で習った事は基礎と応用であり、利用者に個別に向き合う事で、その人に対して、人格の尊重や自己決定などを手助けする事で成り立っています。

しかし、何が必要か、何を求めているのかは、教科書通りに対処する事は困難です。
そこで、介護の映画や本を見る事で、自分以外の考え方や、要介護者の考え方を参考にできる場合もあるので、映画や小説だからと言って雑に扱うのではなく役立てていきたいものです。

介護の映画や本のオススメ

映画や小説は、細かい感情の描写や行動がリアルに表現されており、監督や役者によって異なる感受性があるのがわかります。
また、小説の場合は異なる人物像の描写が文字として明確に伝わってくるものです。介護関連の映画や小説の場合は、そのような観点から見る事で、違った感情を読み取る助けになるでしょう。

映画のオススメ

1.「徘徊 ママリン87歳の夏」(2015年公開 監督:田中幸夫)
認知症をテーマにしたドキュメンタリー映画です。誰でもいずれは老いていくのですが、その過程で認知症になった周りの人の態度や、本人の行動は、誰もが実感できるテーマなのです。
この映画は、老いる事や、認知症に向き合う事の難しさや家族の心情などを知る事ができます。介護とは、1つの物語でくくれるものではなく、それぞれの家族のドラマとして表現する事を意識した作品です。複数の関係性と立場があり、その中で喜怒哀楽を表現しています。

映画公式サイト「徘徊 ママリン87歳の夏」

2.「0.5ミリ」(2014年公開 監督:安藤桃子)
俳優の奥田瑛二さんの娘の安藤桃子さんによる小説をもとに、映画監督を自ら行った作品です。実生活での祖母の介護をした経験から小説と映画を作り上げています。小説と比べて見るのも良いでしょう。

映画公式サイト「0.5ミリ」

※他にも介護や認知症のテーマの映画はたくさんあり、「毎日がアルツハイマー」や「最強のふたり」「私の頭の中の消しゴム」なども参考になると思います。

本のオススメ

1.「スクラップ・アンド・ビルド」(羽田圭介著)
家族の関係もいろいろありますが、この本は、祖父と孫の関係による介護を扱った小説です。28歳の孫には、自分の就職や生活があり、祖父の衰えていく経過を、変化していく感情表現を表しています。介護の生活を、明るく書き上げている作品です。

2.「恍惚の人」(有吉佐和子著)
仕事を持つ女性の主人公と、義父にあたる相手との長年の確執が描かれていますが、そのうとましく思う義父が、認知症が原因で、徐々に変化していく様を描いています。当時はタブー視された認知症を世に問うた作品です。主人公の介護の苦悩や苦労を描いた小説です。

※他にも「介護小説 最期の贈り物」や「還れぬ家」などは、小説の題名からもわかるような気がする作品です。

まとめ

介護をテーマにした映画や本はたくさん存在します。これは高齢化社会が身近な問題として、多くの方が実感している表れでもあるのです。介護士の皆さんも、普通に映画や本を受け止めるのではなく、介護現場に何らかの影響を与えてくれる事と信じています。

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