介護士は基本的な生活支援などを目的とした介護をおこなうことが一般的ですが、利用者が娯楽やレクリエーションを楽しみたいと思っても、対応できる人材が不足していることが課題でした。しかし、今ではレクリエーションを専門的に実践できる介護士も登場しています。今回は、介護の現場でニーズが高い「レクリエーション介護士」に必要な資格を紹介します。
レクリエーション介護士 誕生の背景
この資格が誕生したのは2014年とまだ歴史は浅く、6年しか経過していません。一般的な介護施設は「介助」等がメインとなっており、身体介護や身のまわりの世話をすることが当たり前でした。 しかし、施設利用者の喜びや生きがいも生活に必要です。介護の現場においても、最近では生きることに喜びを感じる環境を提供するために、レクリエーションの重要性が認識されてきました。そこで、レクリエーションの基礎知識や技術を学びたいという事業所も増加したということがきっかけで、レクリエーション介護士の資格が誕生しました。
レクリエーション介護士の目的とは?
介護施設で働く介護士を対象に、レクリエーションの技術や知識を習得するための資格であり、職員によっては自分の趣味や特技を活かしたレクリエーションをすることもできます。 しかし、主体はあくまで高齢者なので利用者の視点で、喜ばれ、興味、関心のあるレクリエーションを企画しおこなうことが重要です。高齢者の方が毎日充実した生活をおくるため、重要な位置づけとなります。
資格の取得方法
レクリエーション介護士の資格は2つあり、1級と2級に分類されています。2級を取得するために特に要件はなく、誰でも受講できます。しかし1級を取得するためには、2級を取得後に介護現場でレクリエーションの担当経験と30時間のフォローアップ講習と実技、筆記試験があります。
レクリエーション介護士2級
2級はレクリエーション介護士志願の方であれば誰でも、経験や資格、年齢は一切不要問いません。コミュニケーション能力や各種レクリエーションの立案や企画力、レクリエーションをする際の安全性の配慮・注意することなどを学びます。 レクリエーションを通じて高齢者の方々と接することができます。なお、学習期間は約3か月間です。
レクリエーション介護士1級
2級の資格を取得した方が対象ですが、指定された場所と日時で受講していただくことが条件とされています。流れを説明するならば、アイスブレイクの体験をしてもらった後は4日間の講座を受講することが第1ステップです。 その次のステップはフォローアップの研修を受けてから、現場での実習を3回受講していただく形です。最終ステップは筆記試験でと小論文で、実技評価の結果を加味してから最終的に約60%以上の成績を有すると晴れて1級が取得でき、現場でのリーダーとして活躍することができます。
取得後のメリット
基本的には介護の現場で通常の業務と並行しながらも、レクリエーションを取り入れた介護を実施するだけでなく、その企画立案や構成、イベントを作り上げる企画力と行動力を活かすことができます。
まとめ
レクリエーション介護士は、通所介護や施設介護などでニーズが高まっています。最初は2級の資格からスタートして、介護現場でレクリエーション担当をしながら経験を積んで、知識と技術学ぶことで1級の資格を取得するとよいでしょう。高齢者の方々を笑顔にさせ喜びを提供するという意味では有意義な資格の1つですね。
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