介護資格 レクリエーション介護士とは

高齢社会が進むにつれ、介護の問題が重要になっています。介護におけるレクリエーションは、仕事とイメージが結びつかないという介護士も多くいます。介護施設で実施されるレクリエーションには目的や理由があります。今回は、レクリエーション介護士とその資格についてご紹介いたします。

介護現場でのレクリエーションの必要性

最近、一人暮らし高齢者の引きこもりや老人うつといったことが増えています。外界から遮断された生活は心身に良いはずがありません。認知症の進行や孤独死の防止にも、他人とのコミュニケーションは非常に重要になります。

レクリエーションは高齢者の脳も活性化され、生きる活力が湧き、人生をより良く過ごす為にも必要不可欠といえるでしょう。

目的と効果

レクリエーションを行う目的や効果を下記に紹介します。

身体機能の維持と向上

高齢者は運動不足などにより、身体機能が低下してしまう傾向があります。それをレクリエーションによって、適度に体を動かすことで、身体機能の維持や老化現象の進行を抑えることができます。食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴などの日常生活動作を、自分自身でできるようになることも期待されます。

脳の活性化

脳トレなどの頭を使ったレクリエーションだけでなく、全身や手先指先を動かし、言葉を使うレクリエーションを行うと、脳の活性化につながり認知症の予防にも役立ちます。

生活の向上

高齢になると体の機能や体力が衰え、人との触れ合いや社会活動をする機会が少なくなりがちです。介護レクリエーションを行うことによって、周囲とのコミュニケーションを取ることができます。

得られる効果

年を取ると、脳の認知機能も徐々に低下していきます。脳を動かすには多くのエネルギーが必要です。血液が流れることで脳の機能低下を防ぎ、神経細胞がお互いに伝達し合うことが出来ます。

脳トレには、パズル、計算、読み書きなどの種類があります。脳トレは一種類を行ってもあまり効果がなく、認知症予防には神経細胞を活性化させることが重要で、多分野の脳トレを行うことが必要です。

ただ介護を受けているだけでは頭を使う機会が無くなり、体を動かせなくなるにつれて考える機会も失われていきます。そのような事態になるのを避けるためにも、思考を中心としたレクリエーションが行われています。

レクリエーション介護士の資格

介護施設での身体状態に合わせた適切なレクリエーションを行う介護資格で、自分の特技を活かし、レクリエーションを提供できる人材です。高齢者一人ひとりと向き合い、その人にあった最適なレクリエーションを提案することで、高齢者の生きる喜びや楽しみを見いだすためのお手伝いをする資格です。

レクリエーション介護士資格は1級と2級に分けられます。レクリエーション介護士2級の資格は、受験において経験、資格、年齢に制限がありませんので、レクリエーション介護士を目指す方はどなたでも受験することができます。レクリエーション介護士1級の受験は、すでに2級を取得している方が対象となります。

レクリエーション介護士2級資格取得

通信講座と通学講座で受験する事が出来ます。通信講座はテキストとビデオ学習後に試験を行いますので、自分の都合の良いタイミングで受験する事が出来ます。

通学講座は、指定された認定講座が開講されている大学や専門学校に通学して受講する事で受験が出来ます。6時間の講習を2日間、計12時間受講した後に受験可能となります。

どちらも試験方法は、筆記試験と添削課題(レクリエーション企画書の提出)の2科目が行われ、筆記試験は全50問選択方式の60点以上で合格となります。

レクリエーション介護士1級資格取得

まずはじめに協会が指定した日時と場所で、アイスブレイク体験会に参加します。その後、4日間の講座受講後に選択制のフォローアップ研修と現場実習を経て筆記試験を受けることができます。

筆記試験と小論文、実技試験の合計点数が150点満点中60%以上の場合に合格となります。全体的に難易度が2級に比べて高くなっていますので、自分の働く事業所の状況、また自分自身の状況やスキルなど、1級受験の準備が整いそうなタイミングに合わせて、1級資格受験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

介護施設でのレクリエーション介護士の認知度は高いと言えません。日本は高齢化社会で、介護士の需要は年々高くなっています。需要に応じた介護士志望の人が増える中で、理想の職場に採用される為には他の介護士との差別化は重要になります。今後、レクリエーション介護士の認知度が上がれば、各事業所に一定の人数を配備する事が理想とされる可能性もあります。介護士としてのスキルアップにも必要な、取得したい資格と言えるかもしれません。