作業療法士は、リハビリテーションの現場で必要とされる職業の1つとされています。病気や事故などで身体に影響を受け、身体障がいを持つ患者さんや身体機能が低下した患者さんなどに対応し、リハビリテーションを行う仕事です。今回はその作業療法士の業務内容を見ていきましょう。
■作業療法士の業務内容
作業療法士の仕事内容として、身体的な分野と精神的な分野の専門的なリハビリテーションに分けられます。
身体的リハビリテーションでは主に関節を動かすことが多く、筋肉の発達を目的として訓練を行い身体機能を向上させる、または維持することを目指します。
その訓練の内容は、普段の生活で行われている日常動作です。
■日常動作の改善が健やかな暮らしを支える原点
日常動作とは食事、入浴、排泄、着替えなど、普段の生活で欠かすことのできない行動です。基本的な動作ではなく応用的な動きであるため、動きに対する判断力や記憶力が大事な訓練になります。
具体的には料理、洗濯、掃除などの家事動作ほか、木工、園芸、書道、裁縫、将棋、楽器演奏、体操、スポーツなどのレクリエーションなどの作業活動を通して、楽しく身体と精神のリハビリテーションをし、技能向上を進めていきます。
■発達障がいをサポートする作業療法士
近年増加傾向にある発達障がいに関しても作業療法士の施術が求められており、発達期にリハビリテーションを行い、できる限り将来的に日常生活に影響を与えぬよう、成長や発達に寄り添うことが主な仕事内容となります。
■高齢者へのサポートも大切な役割
ほかにも、高齢者になるにつれ身体が衰えた患者の方に対して、自身一人で日常動作の回復などを目指し在宅復帰を念頭に置いた、老年期障がいのリハビリテーションも重要な勤めになります。
■訪問リハビリテーションは最も重要な業務内容
作業療法士には自宅から出ることが厳しい患者さんのために、患者さんの自宅へ伺い施術を行う訪問リハビリテーションという対応があります。
その内容は、上記で説明したような、身体機能向上の訓練、日常生活動作へのアドバイス、住環境がどのようになっているのかチェックし、患者さんより良い住環境になるよう助言していきます。
また趣味などでのリハビリテーションにスタッフが寄り添い、取り組み、サポート、アドバイスしていくことで、患者さんの意欲の低下をできるだけ避けるようサポートし、患者さん、ご家族の悩み、相談を聞き、改善していきます。
■まとめ
作業療法士の大まかな職務内容について解説していきましたがいかがだったでしょうか? 介護の必要な方は年々増加傾向にあり、作業療法士は福祉業界になくてはならない職種だということが伝わっていただけたのならば幸いです。