【作業療法士】学校の勉強は大変なのか?

作業療法士になるには3年または4年制の大学や養成校(専門学校)を卒業しなければなりませんが、在学中には何度か筆記試験・実技試験があり、卒業するためには学力・技術を身につけるためにしっかりと勉強しなければなりません。
学生の中には試験を通過できずに留年・中退してしまう学生もおり、卒業時には入学時の半数の人数しか卒業できなかったという学校もあるほどです。
では、作業療法士になるための勉強はどのようなことが大変なのでしょうか?4年制のカリキュラムを例に紹介していきます。

○1年次
1年次では医学における基礎的な知識を学んでいきます。まず、ここで避けては通れないのが筋肉や骨の名称を覚えることでしょう。
骨はさほど難しくないのですが、筋肉は付着している部位(起始・停止といいます)、その筋肉が収縮することで働く作用、神経支配についても同時に覚えないといけないため、その量は膨大になります。
この頃から医学について興味がある学生とそうではない学生に分かれはじめ、徐々に勉強について来れなくなる分岐点となります。
この頃はカリキュラムに余裕があるため、アルバイトをしたり友人と遊ぶことは可能です。

○2~3年次
基礎的な知識を学び、いよいよ作業療法士としての実践的なことを学んでいきます。1年次では講義が1日3~4コマ程度(14時~16時には講義が終わる)だったのが5コマ(17時~18時まで)まで増え、さらに実技練習のために居残ることもあります。
そのため、アルバイトはやや難しいかもしれません。覚えなければならない領域や量が増え、暗記だけでなく臨床的な推論の構築も必要になります。

○4年次
臨床実習と国家試験対策が中心となります。臨床実習中は遠方へ赴くこともあるため、夜間コールであってもアルバイトや仕事の継続はほぼ不可能でしょう。
講義はほとんどありませんが、臨床実習のための実技練習と国家試験対策のためほとんど休みなく学校へ通うことになります。
国家試験対策は模試の成績によって勉強スタイルを分けている学校が多いようです。
成績が良い(余裕をもって合格点に達している)学生は自習室でのんびりと勉強していきますが、合格点に達していない学生は教室でみっちりと補習を受けることになります。

○成績がよければ勉強は楽!?
学年前期・後期ごとに定期試験がありますが、試験が終われば次のカリキュラムが始まるまで1カ月程度の長期休みがあります。
ただし、試験で赤点を取ればこの長期休み中に補習を行い、再試験となります。国家試験対策でも同様ですが、良い成績をキープしていれば余裕をもってカリキュラムをこなすができます。
それほど勉強が大変だとは感じないでしょう。