作業療法士になるための学科とは?

作業療法士は、医療機関や老人保健施設などで、リハビリの作業と心のケアを中心に行うお仕事です。そのための基礎的な知識を重点に3~4年以上をかけて習得しなければなりません。
作業療法士になるための学科について紹介していきたいと思います。

■医学について学ぶ共通学科

作業療法士だけでなく、理学療法士も共通の課題として一般的な医学について1年の時に基礎を学びます。主に以下の3学科が共通で学ぶ内容となります。

・運動学
人体の関節ごとに構造について、筋や靱帯,関節包など関節運動のしくみを学びます。

・解剖学
解剖学の知識は、人体の身体の構造を学ぶ学問です。何故リハビリで工作が必要なのかを医学的な考え方で学びます。

・生理学
細胞、内分泌、骨生理、筋生理、呼吸器の生理、泌尿器の生理、生殖器の生理、循環器の生理、代謝の生理、感覚器の生理など臨床を想定した生理的事象について学びます。

■作業療法士になるための専門学科

2年次についてはさらに専門的なことを学んでいきます。
・リハビリテーション医学
リハビリテーショ ン医学が対象とするのは、身体的に生じた「障がい」の治療をすることです。いかに「障がい」を少なく留めて、可能なことを最大限に発揮する治療と予防を学びます。

・発達障がい治療学
障がいを持っている当事者の方やそのご家族に障がい特性を理解すること指導したりします。精神的・神経的なものは個人個人によって大きく異なるので、実際に面談したりして体験から学んだりします。

・作業療法評価学
身体又は精神に障がいのある者に対して、対応できる能力を回復するために工作などを通じて観察・検査・測定・試験を的確に実施して必要な情報を得る事を学びます。

・身体障がい治療学
代表的な疾患を例にして作業療法介入の具体的な技法を学びます。整形外科系疾患、神経内科系疾患、生活習慣病などに対する作業療法の治療について習得していきます。

■大学や短大・専門学校によって学ぶことは違うの?

短大や専門学校では、3年間かけて学科を習得していきます。最低3年以上の講習が義務付けられていますので、早く修了資格を得たいならば近道と言えるでしょう。
それに対して4年制大学ではさらに詳しく学びますので、知識としては上回ることになります。3年間の基礎部分で、それ以外の学習を独学でおこなうわけなので、試験に受かる前提であれば、3年制度のほうが近道と言えるのでしょうか。
3年であれ4年であれ試験に臨む準備が大事だといえるでしょう。

■まとめ

大学や短大・専門学校によって学ぶことは、基本的には変わりません。夜間の学校においても同じことが言えます。
どちらの過程を選んだとしても、試験に臨む学科においては、過去の問題集を数多くこなしていく事が合格に近づく事だと言えるでしょう。