保健師の数と現場からの需要

保健師の仕事は、幅広く分野をまたいでおり、資格の見直しもありました。保健師の数から見れば、医療や介護の現場での必要性が、人数が少ない割には需要が高まってきています。
今回は、看護師の数と現場からの需要について紹介していきましょう。

■保健師の数の推移

平成18年から平成28年までの保健師や助産婦、看護師の就業者数を見ていると、全ての職種が順調に増えているように思いますが、数字だけでは読み取れないこともあるでしょう。

◎就業・保健師
・H18年=40191(男341)
・H20年=43446(男447)
・H22年=45028(男582)
・H24年=47279(男730)
・H26年=48452(男936)
・H28年=51280(男1137)

◎就業・助産婦
・H18年=25775
・H20年=27789
・H22年=29672
・H24年=31835
・H26年=33956
・H28年=35774

◎就業・看護師
・H18年=811972(男38028)
・H20年=877182(男44884)
・H22年=952723(男53748)
・H24年=1015744(男63321)
・H26年=1086779(男73968)
・H28年=1149397(男84193)

◎就業・看護師
・H18年=382149(男23462)
・H20年=375042(男23268)
・H22年=368148(男23196)
・H24年=357777(男23148)
・H26年=340153(男22877)
・H28年=323111(男22140)

数字からわかることと言えば、保健師や看護師ともに男性の就業者数が確実に増えてきています。保健師に限って見ると男性の就業者数が、10年で全体の増加数約1000人と同じ数になっています。
男性という役割もあるのでしょう。

■現場の声と保健師の数の必要性

医療や介護の現場では、絶対的に人手不足がさけばれています。その要因となるのは、みなさんもご存知の通り、超・高齢化社会に突入していることです。
また、医療の進歩にも助けられ、男女ともに平均寿命が延びてきています。

若い世代が少ないとは言え、働く現場では50代以上もまだまだ元気にがんばっているのです。保健師に特定した職種は少ないように思えますが、「保健師」は看護師の資格も有しているので、あらゆる現場でオールマイティーに活躍が認められています。

◎総括保健師の必要性
現場の保健師から声をひろっていくと、「業務に追われる毎日」や「仕事が複雑で多様化」「事務量の多さ」などといった答えが70%も占めています。
保健師の数が絶対的に足りていないということと、保健師の教育や勉強会などを行い「統括保健師の育成」が求められています。
さまざまな分野との連携とリーダー的な人材が必要なのです。

◎行政保健師
保健師の約70%が行政機関である保健所や保険センターでの勤務となっています。

◎産業保健師
企業に雇われている健康管理や相談などを行い健康の予防に努めています。

◎学校保健師
学校には必ずある保健室、生徒や職員の健康管理や予防に努めています。

■まとめ

保健師の仕事は「予防医療」がメインとなっていますが、資格による仕事の幅は多岐にわたっています。なんでもこなせると言う役割は「人材管理」にも秀でていると言えます。
いろんな職種の橋渡しも行うように、全体を束ねる役割もあるのです。看護師のみなさんもひとつ上の資格として保健師を目指してはいかがでしょうか。