保健師が難関の公務員試験にチャレンジする理由とは?

保健師は地域で暮らす住民の健康予防のエキスパートとして、乳幼児から高齢者までと幅広い人々の健康にかかわる専門職の国家資格です。
では、どのようにすれば保健師になることができるのでしょうか。保健師の国家試験の概要や難易度、試験の攻略法などを考察していきましょう。

保健師になるためには

保健師になるためには、「看護師免許」と「保健師免許」の2つの国家資格が必要になります。資格取得には、4年制大学に入学し看護師資格取得と同時した後、保健師の試験に合格することが必要です。
また、看護師養成校を卒業して看護師の国家資格を取得した場合には、1年間の保健師養成校を出ることで、保健師の国家資格受験に臨むことが可能となります。

行政保健師になるためには公務員試験をパスしなければならない

保健師の中で一番多いのが「行政保健師」です。公務員ということで給与や待遇面で安定しているため人気も高く、保健師全体の約8割を占めています。
しかし、公務員のため試験に合格することが必要となってきます。

公務員試験とは?

行政保健師になるためには、保健師の資格以外にも公務員試験に合格することが必要となってきます。新卒で行政保健師を目指す場合、両方の勉強をしなければいけないため、相当ハードな勉強をクリアしなければいけません。
そのためにも、余裕をもって早い時期から対策しなければいけないでしょう。

公務員試験の内容

①一般教養試験
学校で学んできた国語・数学・社会などから出題されます。

②専門試験
大学や養成機関で学んだ医療知識に加え、看護学・疫学・公衆衛生学などが出題されます。

③小論文
小論文は保健師が直接かかわる可能性のある時事問題などから出題されます。

④面接
面接でも時事問題を課題として取り上げられることが多いようですが、口述試験をおこなっている地域もあります。

尚、公務員試験の内容は、各区町村によって異なりますので、最寄りの地域の情報をインターネットなどで検索するとよいでしょう。

その他の保健師の働く職場とは?

・学校の保健室で、児童や教員の健康管理やメンタル相談を通して働く「養護教諭」
・企業の医務室や健康相談室で、従業員の心身の健康相談や健康診断をして、生活習慣病の相談や指導を通して生活指導などをおこなう「産業保健師」
・病院で働く「病院保健師」は院内感染予防や対策、病院受診者の病気の予防指導や退院後の健康指導・生活指導などをおこないます。

まとめ

保健師が「行政保健師」を目指す理由は、公務員として安定して長期的に働くことができ、基本的に週休二日制の日勤で定時に帰ることができるなどの利点ではないでしょうか。
保健師を男女比でみると女性の割合が高く、子育てとも両立できることが人気の理由と考えられます。だからこそ、難関の公務員試験にチャレンジして「行政保健師」を目指すのでしょう。