保健師の種類から資格取得のメリットを考える

みなさんは保健師という資格を聞いたことがありますか? 保健師という資格は助産師や認定看護師などに劣らず人気があります。
保健師について、そして保健師の資格を取るメリットを紹介したいと思います。

■予防する仕事

まず、主な仕事は怪我や病気を防ぐための指導や健康診断をすることです。治療ではなく予防の手助けです。働く場所によって名前が変わります。

■4種類の保健師の業務内容&メリット

【行政保健師】
〇メリット
勤務先が公的機関であることがほとんどのため、就職先として豊富に選択肢があることと、職場として安定していることが魅力といえます。
収入は平均年収500万。また比較的家庭や家族の諸事情により、長期休暇も取りやすく、また職場復帰も容易であることが挙げられます。
尚、行政保健師は「都道府県保健師」と「市町村保健師」の2つに分かれます。

「都道府県保健師」
・都道府県保健師は各都道府県の県庁で働きます。

〇仕事内容
・障害者、難病患者、結核やエイズ患者等への保健サービス
・感染病(新型インフルエンザなど)に対する危機管理
・市区町村保健師への研修
・保健医療システムの整備
・疫学(えきがく)や統計に関するお仕事

「市町村保健師」
・市町村保健師は市や町、村の役所や保健センターで働きます。

〇仕事内容
・乳幼児や妊産婦などへの健診や訪問指導
・健康診断や保健指導、検診、予防接種の手伝い
・難病患者・精神障害者への日常生活支援
・介護保険関連や高齢者への支援など

【病院保健師】
〇メリット
病院保健師は、総合病院、クリニック、訪問看護ステーションなどの病院で働きます。行政保健師に比べると、活躍の場がそれぞれの病院内に限定されることから、仕事の内容を絞り込みやすく、定量化しやすい環境にあることはメリットといえるでしょう。
平均年収も約500万なので、ほかの保健師と大きく差があるわけではないのですが、看護師と兼務とのなる場合もあります。

〇仕事内容
・病院に付属する健診センターでは、病気予防のアドバイスを行う
・予防接種の手伝いやアドバイス
・患者さん宅を訪問して健康指導をする
・精神疾患を患った患者さんの生活リズムや食生活の指導を行う

【産業保健師】
産業保健師は企業や健康保険組合で働きます。病院保健師の一般企業版保健師と考えていいでしょう。こちらも特定の企業内に特化した健康保険プログラムを作る為、業務内容を絞りやすいのがポイントとなります。
給料は勤め先となる企業によって大きく左右され、最大で年収1000万というケースもあります。

〇仕事内容
・定期健康診断の実施
・メタボリックシンドロームなどの成人病に関するケア
・うつ病などメンタルヘルスに関する病気のケアなど

【学校保健師】
〇メリット
学校で働く学校保健師は、養護教諭の資格があるか無いかで、給料に差が出てきます。保健師の資格だけだと平均年収450万。
養護教諭の資格も併せ持つ場合、平均年収500万となります。行政保健師同様お休みも取りやすいため、職場としての働きやすさとしてはいいといえるでしょう。

〇仕事内容
・勤務している学校の生徒や職員の病気予防のアドバイスを行う
・ケガや急病患者の応急処置を行う
・救急用品の点検
・保健室の先生ではない

■保健師の資格取得メリットは年収の安定感にあり。

職場環境、仕事内容、年収、といった職業選択のポイントとなる点を考えた場合、保健師は各ポイントの安定感が高いのがメリットであることがわかります。