国公立大学で保健師と看護師の同時受験は可能?

保健師を目指すために4年制の国公立大学を目指している方も少なくないでしょう。
保健師の資格を取得するためには看護師の資格がなければならないため看護師と保健師の2つの資格取得を目指すことになりますが、この「在学中に2つの資格を取得」するということが問題となってくることもあります。

○看護師・保健師の同時受験という難関

まず、看護師と保健師を同じ年に受験する場合、2月中旬に数日の間隔を空けて国家試験を受験することになります。
保健師の国家試験を合格しても看護師の国家試験が不合格であれば看護師・保健師ともに働くことはできません。
ただし、翌年以降に看護師の国家試験に合格することができれば、保健師として働くことが可能です。

同時期に受験するということで、集中して勉強することができるという受験生もいれば、勉強するべき範囲が多くなってしまい中途半端な状態で試験日を迎えてしまうという受験生もいるようです。
どちらにせよ「膨大な範囲を勉強しないといけない」という覚悟は必要です。

○大学に入学しても看護師と保健師を同時受験できるとは限らない!

看護系の国公立大学に入学しても4年制の在学中に必ず看護師と保健師の両方の国家試験を必ず受験できるとは限りません。
ほとんどの大学は保健師の受験を本人の「希望制」ではなく「選抜制」にしているためです。つまり、成績優秀者しか保健師の受験をすることができない大学が多いのです。
また、入学の段階で同時受験のカリキュラムは60名のうち20名のみ受講可能といった具合に最初に選抜される場合もあります。
最近は4年間の大学在学中に看護師免許を取得して、保健師免許を取得するために大学院へ進むといった流れが浸透しつつあるようです。

○国公立大学は学費がとにかく安いというメリットがある

看護系の私立大学や専門学校は国公立大学に比べて学費が高いというイメージはあると思いますが、具体的にどのくらいの差があるのかご存知でしょうか?
国公立大学(4年制)の平均は約240万円。一方で私立の大学(4年制)は約640万円と2倍以上の差があります。【参考:週刊朝日ムック看護師になる2016】
また、国公立大学は成績優秀者に返済不要の奨学金が給付される制度もあり、さらに学校が優遇される可能性もあります。

○まとめ

国公立大学でも成績上位を狙える学力があれば学費を最小限に同時受験をすることが可能です。「4年間で絶対に同時受験がしたい」という方は確実に同時受験をさせてもらえる大学を探すか、偏差値が低い私立大学などを狙うこともありでしょう。