視覚障がい者にも作業療法士の国家資格が取得できる!

皆さんは目に障がいを持った方でも作業療法士の資格が取れることをご存じですか?作業療法士とは、人々が日々の生活で健康と幸福な営みが出来るように支援することを主な目標とする職業です。作業療法士として働くには、作業療法士の国家資格を取得する必要があります。今回は作業療法士の資格について調べていきましょう。

■作業療法士の受験資格取得方法

受験資格を得るための方法は、高校卒業後、文部大臣又は厚生労働大臣が指定した養成校(養成施設)で3年以上学習し、必要な単位を取得しなければなりません。
養成校には次の4種類があります。

・4年制の大学
・3年生の短大
・3年生又は4年制、夜間の専門学校
・特別支援学校(資格障がい者対象)
※通信講座だけでは作業療法士の国家試験の受験資格を取得することはできません。

■特別措置を必要とする者の受験資格(障がい者の場合)

障がいなどで特別な措置が必要な方が受験する場合に、障がいの程度に応じて、付き添い、文字の拡大、時間延長などの特別措置を行う受験資格です。

全ての障がいに対して行う措置ではありませんが、受験願書を提出する際に申請する資格を事前に申告する必要があります。障がいや程度により対応が異なりますので申し込む前に、実施団体に確認する必要があります。

◎身体上の障がい等に係る特別措置について
視覚、聴覚、音声機能若しくは言語機能に障がいを持つ者が受験を希望する場合は、事前に指定された日までに厚生労働省医政局医事課試験免許室又は作業療法士国家試験臨時事務所に「国家試験の受験に伴う配慮事項申請書」を提出することで、受験時に障害の状態に応じて必要な配慮を講じてもらえます。

■試験科目と受験方法

(1)筆記試験一般問題
ア)解剖、生理、運動、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要及び作業療法
イ)実地問題は臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要及び作業療法
※重度視力障がい者に対しては、実地問題については代用問題にて行う。
※(口述試験、実技試験の代用問題)

(2)口述試験及び実技試験(視覚障がい者の場合)
重度視力障がい者に対しては、点字による試験問題、試験問題の読み上げ又はその併用受験を認める。弱視者に対しては、弱視用試験問題による受験を認める。
重度視力がい者に対して、筆記試験の実地問題を口述試験、実技試験の代用問題によって臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要及び作業療法の試験を行う。

■まとめ

作業療法士の国家資格を取得する為には作業療法士の養成課程がある学校又は専門学校で3年以上学び、専門分野を修了することです。又、障がいを持った方でも作業療法士の国家試験受験資格が取得できます。