保健師の職場といえば、各市町村の保健所や保健センターが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか?確かに保健師の多くはこれらの職場で妊娠中や子育て中の方への健康チェックやアドバイス、高齢者の健康増進のためのイベント開催、地域の公衆衛生指導などの仕事を行います。
市町村の保健所や保健センターに勤務する保健師は「地方公務員」という扱いなります。採用ルートとしては一般的な正規職員として採用試験を受けることが必要となりますが、実際は業務内容などによって自治体ごとに採用ルートは異なり、中には期限付きの臨時職員での採用もあります。
どちらにせよ、保健師としての就職は「狭き門」といえるでしょう。
○国家公務員として活躍する保健師
保健師は地方公務員でも就職することが難しいのですが、中には国家公務員として活躍する保健師の方もおられます。
国家公務員での採用は全国規模での募集で、なおかつ若干名であるため、保健師や看護師としての十分な実績があり、「運」も必要となるでしょう。
○国家公務員の配属先
国家公務員といっても保健師が必要とされる部門はさまざまです。大きく分けて国家公務員のキャリア組ともされる東京都の厚生労働省での勤務と、地方にある各省庁の出先機関(厚生局など)での勤務があります。
厚生労働省においても大臣官房、医政局、健康局、労働基準局、雇用均等・児童家庭局、社会援護局、老健局、保健局があり、さらに各部署に分かれているため、配属先によって業務は大きく異なります。
看護系技官入省案内(厚生労働省)をダウンロードはコチラからどうぞ。
○国家公務員はどうやって応募するの?
保健師の募集は厚生労働省ホームページから「看護系技官」の採用情報をチェックしてみましょう。
応募資格には「看護に関する業務(修士課程の期間を含む)経験を7年以上有する者」とあり、実績がなければ応募することができません。
また、応募書類には「推薦状2通(1通は所属長または大学院の担当教授等の推薦状)」が必要とあり、所属している施設や大学院から認められるような人材でなければ採用されない、という事でしょう。
○まとめ
国家公務員は非常に狭き門であるため、新卒や実績が浅い段階で保健師として業務に就きたいのであれば、まずは地方公務員を目指して実績を積んでいくという選択肢もよいでしょう。
国家公務員となれば大きなキャリアアップになることは間違いありません。看護系技官の業務説明会も開催されているため、まずはそちらに参加して国家公務員の具体的なイメージをつけると良いでしょう。