保健師になるには?国家試験合格率も紹介

○保健師の国家試験合格率
保健師の資格を取得するためには国家試験に合格しなければなりません。保健師の国家試験を受験するには看護師免許を取得している事・保健師養成のためのカリキュラムを修了している事の2点が要件となります。


保健師の国家試験合格率は概ね85%以上の高い合格率となっています。学校のカリキュラムに沿って学習をしていれば、ほぼ合格できるといった試験になっています。
第103回国家試験(平成29年)では受験者数8294人に対して合格者は7450人、合格率90.8%となっています。その内、新卒者は受験者数7590人に対して合格者は7172人、合格率94.5%となっていますが、既卒者は受験者数617人に対して合格者は278人、合格率は45%と低い数字となっています。
学校で知識を学び、そのまま受験をしている新卒者の方が合格率は高い傾向にあります。

 

○学校別受験者数と合格率(第102回国家試験)
受験者数50人以上で合格率100%の学校は金沢大学医薬保健学域保健学類看護学専攻、浜松医科大学医学部看護学科、島根大学医学部看護学科、岩手県立大学看護学部看護学科、徳島大学医学部保健学科看護学専攻、高知大学医学部看護学科の6校でした。

 

○保健師国家試験を受験するまでの課程
保健師の国家試験を受験するには3パターンの方法があります。
①高校の看護科3年間+看護学校2年間+保健師学校1年間【計6年間】
②看護専門学校または看護短大3年間+保健師学校1年間【計4年間】
③看護大学4年間(大学在学中に保健師の受験資格を取得可能)【計4年間】
保健師を取得するには看護師の資格が必要であるため注意が必要です。4年制大学であれば看護師、保健師の資格を取得する事も可能です。
しかし、4年制の看護大学で保健師教育課程を受講する場合、ほとんどの大学では選択制となっています。
看護師と保健師の資格を同時に取得するにあたり、受講希望者が多い場合には成績上位者より受講が認められるという制度にしている大学もあります。受講を希望していても成績が良くなければ看護師を取得した後にさらに学校に通わなければならないといった事態になってしまうため注意が必要です。

 

○看護師から保健師国家試験を受験するまでの課程
看護師として働いていながら転職やキャリアアップとして保健師を目指す方もおられます。保健師国家試験を受験するには2パターンの方法があります。
①保健師養成学校【1年間】
②大学看護学部【2年間】
いずれも看護師として働きながら通学する事は難しいため、退職や休職をして学校に通う必要があります。キャリアアップを推進してくれる職場であれば上司へ相談してみましょう。