介護職員初任者研修の目的

少子高齢化時代となった現在、介護に携わる職員が不足するという事態は相変わらず続いています。介護職員として最初に取得する資格が介護職員初任者研修です。介護職員として働くための最初の第一歩という位置づけの資格となります。 今回は介護職員初任者研修における目的について紹介します。  

研修の目的とは

まずは、介護の仕事についてお話ししましょう。掃除や洗濯・調理・日常生活用日の買い物などの支援をする「生活援助」と直接、高齢者に接しながら入浴や食事、そして排せつなどといった日常生活の部分を支援する「身体介護」に分類されます。
介護職員初任者研修は、介護の仕事をするにあたり、これから成長していく人材育成をするためのスタートで、介護全般の仕事を理解することにより少子高齢化社会において高齢者に対して、基本的な介護の知識や介助法を学んで欲しいということが目的です。

初任者研修の内容

資格取得への道と目的について話すならば、介護の基本的なことから学ぶことができることです。利用される方にも個性はそれぞれあり、認知症高齢者であっても尊重しながら大事に介護することをその目的としています。
それ以外にも、体のしくみや老化における身体的変化や医療知識の基礎部分などを学ぶことにより、けがをされたときなどを想定し対処や予防方法などを学べます。

受験資格については特に制限はなく、内容については130時間の講習を受けることが前提とされており、研修実施校や自宅での通信教育など自分がやりやすい環境など様々です。
なお、受講料に関しては6万~15万円前後とされていますが、ハローワークで申請し条件を満たせば職業訓練受講給付金を利用することができます。 なお、受給の要件については、最寄りのハローワークで条件を満たしているか、ご確認ください。

旧制度から変わった点とは

基本的には名前が変わった程度であるということですが、実際に学ぶことなどについては以前の制度とそんなに変わっていないと思ってください。
修了試験がありますが、授業で習ったことを聞いていればまずは問題ないでしょう。 旧制度では施設内実習が約5日間行われましたが、現在の制度では廃止となり、スクーリング時間を増やすことにより対応できると判断したため、学習時間の増加と自宅学習の時間の減少へと改められました。

また、認知症のケアをするための受講項目が追加されました。 最近増加傾向にある認知症の患者さんが増えていることから、介護の現場でそのケアができる要員が不足することを見越したうえで、現場でも認知症介護実践研修を執り行うことで対応できるというわけです。

まとめ

初任者研修の目的について紹介しましたが、高齢者の方が増加している社会において、これからますます需要が高くなることが予想される職業の一つでしょう。
介護福祉士が必要な資格の一つとして、また、その仕事に従事する方にとってステップアップの意味でも、初任者研修を取得することをおすすめします。