あまり、聞きなれない言葉かも知れませんが、生活支援コーディネーターとは一体どんな仕事で、またこの仕事に携わるにはどの様な資格が必要なのでしょうか。
今回は生活支援コーディネーターについて見てまいりましょう。
生活支援コーディネーターとは
「生活支援コーディネーター」とは、2015年度に介護保険制度が変更され「地域包括ケアシステム」を進める為に設置された職種です。
「地域包括ケアシステム」とは、高齢者がその住み慣れた地域で健康に暮らし続けられる事を目的とした仕組みの事です。
その仕組みにおいて、重要な役割を負うのが生活支援コーディネーターの仕事です。コーディネーターの役割は、その地域のお年寄りにとって個別の悩みや意向に沿った提案をする事が大きな役割です。
コーディネーターは、高齢者が自宅から離れることなく暮らしを続けていけるように、どの様な事が出来るかを考え提案します。
「地域包括ケアシステム」が目指すものは、お年寄りが尊厳を保ちつつ重度な要介護状態になっても最後まで暮らしていける事を目指します。
生活支援コーディネーターの仕事と資格
生活支援コーディネーターは、コーディネーター自身が介護を行うのではなく、利用者の要望にそった支援を探し、その支援策とのマッチングを行なうことが大きな特徴です。
既存の制度だけにとどまらず、地域住民が参加し支え合う仕組みの構築も行ないます。
例えば、その地域の老人クラブやボランティア・自治会などとも連携をとりつつ、地域全体で住民同士の支えなどを積極的に活用する事から生活支援コーディネーターは「地域支え合い推進員」などとも呼ばれています。
少し具体的な例を挙げますと、ある高齢者の方が一人暮らしをしており、持病などもお持ちの場合、その方自身の要介護認定などを考慮しつつ、その方の暮らしをいかに充実したものにするためには、何が必要かを考えます。
そのためにはこの方の事をよく知る必要が出てきます。どの様な事に関心があるのか、また趣味などはあるのか、そういった事など会話を通じて聞き出す事からこの仕事は始まるのです。
人としての関わりが最も重要と言える仕事なのではないでしょうか。
そして、その方の事が少しずつ分かり始めたら次に、その方にあった地域のサロン活動などを紹介しご自身の居場所づくりに役立ててもらえるように進めるのも、また大事な活動のひとつです。
同時に、近隣の方に時折様子などを見てくれそうな方がいないかなど探し、依頼し行なってくれそうな方を探すのもこの仕事の重要な部分であると言えます。
時には傾聴ボランティアの派遣なども行ないますが、その際も人選にも配慮して行ないます。
このような大変で重要な仕事ですが、この職に就く際にとくに資格は求められません。しかしながら地域の支援サービスに精通している事がやはり大事ですので、「社会福祉士」並びに「ケアマネージャー」などの資格があればよりベストだと思います。
まとめ
生活支援コーディネーターは、すでに始まっている高齢化社会にとって、とても重要なお仕事です。やりがいは地域の人々の笑顔かもしれません。
ご自身の思い入れのある地域の笑顔に多く触れ合える仕事は生きがいともなりえる職業ではないでしょうか。
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