働きながら実務者研修の資格を取得するための方法

2009年に日本の人口が減少に転じ高齢化が進行している現代において、高齢者を支える介護人材不足を確保するため国は、2013年にキャリアパスを整備しヘルパー制度の廃止や初任者研修や実務者研修制度により優れた介護人材を育成するための改正を行いました。

今回は働きながら実務者研修の資格取得と介護福祉士の資格を目指すための勉強法についてみていきたいと思います。

実務者研修とは?

実務者研修とは、介護に必要なより高度な知識や技術を学び介護現場で実践的なこと、介護養成校と同等のスキルを学ぶための資格です。
未経験や無資格からでも受講が可能です。 ほとんどの方が介護事業所に勤めながら、実務者研修の資格をえるために受講することが多く介護福祉士の受験資格を目指す方にとっては、とても有意義な資格となります。

キャリアパスの制定

2013年にヘルパー制度が廃止されて、2級が初任者研修へと、1級が実務者研修に変更となりました。
そして介護福祉士の国家資格受験資格も2016年度から、これまであった実務経験ルートが廃止になり新たな資格取得ルートとして実務者研修を取得していることが条件となりました。

資格を取ることで何ができるの?

1.訪問介護事業所においてサービス提供責任者になることができます。
2.喀痰吸引や経管栄養の管理ができます。
3.介護事業所などで3年以上の実務経験があることで介護福祉士の受験資格が得られます。

なお、実務経験が3年以上あり介護福祉士を最短で目指しているのでしたら金銭的・時間的な面から考えて実務者研修の受講からはじめるとよいでしょう。

実務者研修の内容

カリキュラム受講時間は、医療ケアを含め450時間ですが、初任者研修を修了していれば130時間の免除があります。
土曜日や日曜日を利用して養成校に通い受講する方法や時間的に通うのが難しい方は、通信での受講方法もあります。

また、資格取得の費用は、国から介護の資格取得のために利用できる、さまざまな助成金制度があり最大で約20万円助成されることもあります。ぜひ、活用するとよいでしょう。
利用にあたっては、自身に適用するかどうかは、最寄りのハローワークで詳細を確認しましょう。なお、都道府県や自治体によっては、多少異なることがありますので確認が必要でしょう。

働きながら実務者研修の学習をするコツ

働きながらになると主婦だと帰宅しても家事や育児などに追われてなかなか学習の時間が取れないことが多いことでしょう。
そこで忙しい方のために効率的な学習方法のコツについて考えていきましょう。

1.仕事の昼休みなどの隙間時間を利用して学習する。
2.仕事中、疑問に思ったことを同僚や先輩などに質問をして学ぶ。
3.自宅や職場までの移動時間(電車など)を利用して学習する。
4.家事などが一息ついた時間帯に学習する。
5.定期的にある勉強会やセミナーに参加する。
6.いちばん大事なのは、早めに学習に取り組み余裕をもって試験にのぞむことです。

学習法で大切ことは、脳科学でも実証されていますが、夜間寝る前は、覚えてインプットする、朝は、覚えたことをアウトプット(復習)することで、脳の記憶力がよくなるといわれています。ぜひ参考にするとよいでしょう。

まとめ

実務者研修を取得してもメリットは、十分ですが、国家資格である介護福祉士を目指し取得することで、さまざまな資格や幅広い介護の職種や障がい施設などへの就職転職が有利になります。