看護師の資格保有者は実務者研修の一部が免除に

看護師の資格保有者は、介護職員初任者研修の全科目が免除できるようになりました。そのことにより実務者研修の科目も一部免除されます。
今回は初任者研修と実務者研修の取得でできる仕事や、看護師が介護士として働くメリットなどについて紹介します。

初任者研修とは

介護職として働くための基本となる知識や技術を習得する研修で、講義と演習の課程があります(10科目130時間)。看護師の資格をお持ちの方はこの課程が全て免除されます。
また初任者研修修了証明書は有効期限がなく、更新の必要はありません。

初任者研修取得(免除)でできる仕事

看護師は介護職員初任者研修取得者とみなされるため、ホームヘルパー(訪問介護員)として働くこともできます。また看護師の他に初任者研修取得者も、以下の介護業務全般に携わることができます。

〇身体介護

入浴・食事・排泄・着替え・移動や移乗の介助や体位変換

〇生活援助

掃除・洗濯・食事の用意、通院の介助や買い物の代行

実務者研修とは

初任者研修の上位資格にあたります。基本的な介護能力に加え、医療的ケア・認知症や障害の理解・生活支援技術などの知識や技能を習得します(20科目450時間)。
看護師や初任者研修取得者は130時間が免除され、受講期間も6ヵ月から4ヵ月に短縮することができます。

実務者研修は、介護福祉士を目指す方には必須の研修でもあります。介護福祉士国家試験を受験するためには、「実務経験(介護現場での実務)3年以上」+「実務者研修修了」という条件があるからです。

実務者研修修了者は介護福祉士国家試験の実技が免除されます。実務者研修修了証明書も有効期限はなく、更新の必要はありません。そのため介護福祉士国家試験をいつ受けても実技試験は免除されます。

実務者研修取得でできる仕事

実務者研修を取得すると一定の条件を満たすことで、痰(たん)吸引や経管栄養などの医療行為ができるようになります。また看護師の資格をお持ちの方や、実務者研修取得者はサービス提供責任者として働くこともできます。

サービス提供責任者とは、訪問介護事業所に配置することが義務付けられている職種です。主な業務内容としては訪問介護計画書の作成や、ケアマネージャーとの連携・ヘルパーの指導や管理などを行います。

看護師が介護職で働くメリット・デメリット

看護師が介護士として働くメリットとデメリットを以下に紹介します。

【メリット

〇アットホームな雰囲気で働ける

〇利用者(要介助者)の生活を支えられる

〇医療知識が役に立つ

【デメリット

〇体力的な負担がある

〇給与が下がる可能性もある

看護師と介護士は仕事目的もケアをする対象者にも違いがあります。看護師の主な仕事は治療が目的で全年代が対象になります。
それに対して介護士は生活全般の支援が目的で、対象は高齢者や障がい者が多くなります。そのため看護とは違った視点も必要になります。

まとめ

看護師の他にも、保健師・助産師・准看護師の資格保有者も実務者研修の一部が免除されます。医療現場と介護現場の両方で経験を積みたいと考えている方はスキルアップを、転職を考えているという方はステップアップを目指してみてはいかがでしょうか。

※都道府県によって異なる場合が御座います。詳細はお住まい・お勤めの都道府県にご確認下さい。

2件のコメント

上記の、看護師有資格者なら初任者研修免除というのはどこに明記されていますか?法的なものですか?自分の住んでいる、働いている県で問い合わせたところ、そのような免除というのはありませんと言われました。都道府県によって違うのでしょうか

そぼみなみ様

この度はご質問有難う御座います。
例えばですが、熊本県の場合ですと下記URLの通りとなります。
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/32/3164.html

都道府県により違う可能性はありますので、当ページにも記載を追加させて頂きます。

この度はコメント有難う御座いました。

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