未経験で、いきなり実務者研修を受験できる?

介護について知識もなく、未経験の方が介護資格を目指す場合には、どのようにすればいいのかと迷う事も多いかと思います。
その中でも介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の比較を交えて、未経験でもいきなり実務者研修に挑戦するのが可能かについても紹介しましょう。

介護資格の種類

数ある介護福祉に携わる仕事の中でも、とりわけ取得を目指す人が多いのは、国家資格である介護福祉士の資格取得です。
介護の現場では、介護福祉士の資格取得前に必要な資格として介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の2つが位置づけられています。

この研修は「福祉系の高校の場合」と「養成施設に入学する場合」以外のルートとして介護の現場で実務経験を働きながら学ぶ為の「実務経験ルート」が存在しています。
あえてランク付けをするのならば、初心者向けの「介護職員初任者研修」があり、その上位資格として「介護福祉士実務者研修」になっています。

1.介護職員初任者研修とは

学習する講座は9科目で130時間となっています。初めて研修を受ける方や取り敢えず介護の現場で必要な資格が欲しい方に向いている資格と言えます。
ただし、介護福祉士を目指す場合には、実務者研修での未修の学科の講座を修得する必要があります。また、カリキュラム修了後に筆記試験によって修了認定を獲得する事が必要です。

2.介護福祉士実務者研修とは

学習する講座が20科目の450時間となっています。介護福祉士を目指す場合の必須条件になっており、これに加えて介護現場での実務経験が3年あれば国家資格である「介護福祉士国家試験」を受ける事が可能になります。

未経験者が実務者研修を選ぶ理由

どちらの講座を学ぶにしても、実務の経験はあった方が良いのですが、未経験者でも取得可能な為、どちらを選ぶのかはその人の気持ち次第です。

費用をあまりかけずに、早めに資格を取って現場でのできる事を増やしたい場合には「初任者研修」を学ぶ事で、少しずつ学んで行く事ができます。

具体的なポイント

1.介護福祉士に早くなりたい場合

未経験者でも両方学ぶよりも、実務者研修に絞る事で、費用の面や時間的にも1回の取得で済ませる事ができます。介護福祉士を目指す為のステップとして考えるのなら「介護福祉士実務者研修」一本に絞るのも有効策と言えます。

2.サービス提供責任者になれる

初任者研修の1つ上の資格として、現場で働く場合のサービス提供責任者になる事ができて、訪問介護サービス計画の作成やヘルパーへの指示・指導が可能となります。
さらには介護サービス利用者の家族との面談を受け持つ事ができるのが、介護福祉士実務者研修と初任者研修との違いになります。
他にも、たん吸引や経管栄養の基礎知識が身につき、現場での処置が可能になります。

未経験者はどちらから学んでもOK

介護の現場で目指す目標が、国家資格なのか現場での即戦力なのかの違いはありますが、利用者に対する思いやりと介護の精神は共に必要な資質です。

働きながら資格を取るという事は多大な努力を要する事は間違いありませんが、実践で培った経験は試験にも役立つ事であり、国家資格の「介護福祉士国家試験」の受験条件である実務経験3年間をクリアする為にも必要条件になります。

まとめ

未経験者が実務者研修を選ぶ理由に迷った場合は、各地のスクールでの無料相談会がなどに参加するのも社会勉強になります。学んだ事が無駄になる事はないので、今後の介護業界に必要な人材として未経験者の方が「実務者研修」や「介護福祉士」として活躍する事が期待されています。

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