言語聴覚士が接する患者さんには様々な障がいをもってる人がいます。その障がいも多種多様で言語聴覚士であればその障がいについての知識などを常に把握していなければなりません。
それでは言語聴覚士としてどのような障がいを持っている患者さんと接していくか、言語障がいについてまとめてみました。
■構音障がいとは
頭の中では正しい言葉や、判断を選択をしているつもりですが、いざ話そうとすると呂律が回らず声が出にくかったりと正しい発音が出来なくなる言語障がいのことになります。
構音障がいの人は口や舌や声帯などといった発生発語器官を上手く動かすことが困難でできなくなってしまいます。その原因は大きく分けて3つ。
・聴覚性構音障がい
聴覚の障がいによって引き起こされる聴覚障がいの二次的障がい。
・運動障がい性構音障がい
パーキンソン病などの精神疾患、脳卒中などの脳血管障害により発音が関わる動作が困難になり、発音に支障をきたします。
・機能性構音障がい
上記にような原因がなく発音に支障がある場合になります。
■失語症とは
失語症というと会話や話すことが困難なイメージをお持ちの方が多いですが、実際は話すことだけではなく聞く、読む、書くといった能力にも困難になっています。
原因としては脳の言語中枢が何かしらの損傷を受ける事によって言語を操る障がいが残った状態をいいます。
言いたい言葉がなかなか浮かんでこない、本人が思ったことと全く違う言葉を口にしたりといったことが多いです。また失語症には大きく分けて2つのタイプがあります。
・ウェルニッケ失語症(感覚性失語症)
発語は流暢で問題はないのですが、相手の言っていること言葉がなかなか理解できない、なので会話の成立が困難です。ジェスチャーなどの身振りなどは理解することは可能。
・ブローカ失語症(運動性失語症)
発語が困難なケースです、相手の言葉などはちゃんと理解はできています。例えば花の絵や画像見せ発語しようとしても言葉が出てこなかったり、その絵や画像に結びつく言葉が出てこなかったりといったケースが多いです。
■構音障がいと失語症の違いをきちんと把握しよう
構音障がいは発声に係る器官(喉、声帯、唇など)に麻痺などの障がいがおきて思うように発生できにくくなります。
失語症は主に脳の言語中枢に障がいおきて人の話を理解できなかったり発語が思っている言葉と違うといった状態です。
うまく発語できないという点は構音障がいと失語症は同じですが、言語聴覚士として患者さんの障がいの区別や程度は知識として活用しましょう。