介護福祉士の筆記試験に合格すると、次に毎年3月頃に実技試験が行われます。今回は実技試験対策について分かりやすく、ポイントとなることを解説していきましょう。
※試験制度が改定されたことにより、2016年度(第29回)試験より、大半の受験者は実技試験が免除になっています。ご自身の受験する過程(受験ルート)によって実技試験の有無が異なりますので、詳細は「社会福祉振興・試験センターホームページ」でご確認ください。
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■実技試験の出題範囲はどのようなもの?
実技試験は、介護に関する専門的な技術を問われます。その項目は、介護技術の原則である「安全・安楽」「健康状態の把握」「環境整備」「身体介護の技術」です。
①安全・安楽
利用者を介助する際は、安全・安楽を最優先に心がけなければいけません。日頃、介助をしていても、ちょっとした気の緩みなどから相手にケガをさせたり、また力任せに介助して相手に不快な思いを与えると、せっかく良い介護をしていても一瞬で台無しとなるからです。実技試験では、特に重視していると思います。
②健康状態の把握
利用者の健康状態の把握は大切なことです。相手と話をしたり表情やしぐさ・態度などをよく観察すると、変化に気づくものです。しっかり相手を観察して、少しの変化も見逃さないように毎日の介助の場面で心がけましょう。
③環境整備
室内が散らかっていたり、移乗介助後のシーツがシワになっていたり、寝具を乱れたままの状態にならないように整理整頓に気を配りましょう。
④身体介護の技術
移乗介助、体位変換、移動介助、歩行介助、食事介助、排泄介助、着脱介助、整容介助などが出題対象です。
上記に書いたことに注意しながら、意識的に行うことが実技試験対策には重要となります。
■実技試験のポイントとは?
試験は毎年違った課題が出されていて、過去に出題されたものを繰り返し練習することが大切です。以下に大事なポイントを書いてみました。
①落ち着いて試験の課題に臨む
毎日行っている介助ですので、リラックスしてあまり難しく考えずに、基本なことを忠実に行えば大丈夫でしょう。
②個人の尊厳を尊重
介助をする時はゆっくりと声替えして、できるだけ利用者より低い姿勢を心がけるとよいです。
③自立支援を心がける
介助者は自分の力だけで介助しがちですが、介助される方の残存能力(まだ使える機能・支えれば足に力がはいる)などを利用することで、利用者の支援につながることもあります。
④時間配分を考える
制限時間は5分ですので、時間配分を考えながら行うようにしましょう。
■私はこうして実技試験に合格しました
私は介護施設で10年以上勤めた経験があり、介護実技試験にも合格することができました。その当時、試験対策は職場内で仕事が終わった後、介護福祉士の資格保有者の先輩にお願いして受験者数名で行いました。
過去の出題事例を参考にしながら、利用所が寝た状態で着替えの介助やシーツ交換・ポータブル介助・ベッドから移乗介助など、様々なパターンを想定して約10日間みっちり繰り返し行いました。
本番の実技試験出の課題は、「車いすに座った右片麻痺の女性が、入り口付近からベッドまで移動してベッドに移乗して、安楽な姿勢で寝かせるまで」といった問題でした。
試験室に入ると3名の試験官がいて、それだけで頭がまっしろになったものでした。しかし、すぐに頭を切り替えて試験に臨みました。
右片麻痺だということで、毎日施設で介助している同じ右片麻痺のAさんを思い浮かべて「声掛けをできるだけ多くし、落ち着いて」試験を終えることができました。
※試験制度が改定されたことにより、2016年度(第29回)試験より、大半の受験者は実技試験が免除になっています。ご自身の受験する過程(受験ルート)によって実技試験の有無が異なりますので、詳細は「社会福祉振興・試験センターホームページ」でご確認ください。
■まとめ
介護事業所に勤めている方でしたら、利用者を介助する際に試験を意識して業務すると良いでしょう。また、実技試験対策は筆記試験に合格後、早めに行うと試験に余裕を持って挑むことができます。
試験本番では、誰でも緊張するのは仕方のないことですが、自信をもって落ち着いて挑むことが重要でしょう。
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