介護福祉士の資格を持っていて介護の仕事をしたいと思っているが子育てとの両立が難しいため、別の仕事でパートタイムをしながら働いている主婦は多いのではないでしょうか。
今回は、介護福祉士の国家資格保有者が子育てと両立しながら、パートタイムで働く主婦について考察していきましょう。
■主婦が安心して働ける環境づくり
厚生労働省のデータでは、介護福祉士資格保有者のうち、実際に介護職に従事している人は、約5割弱とされています。資格を持っていても、介護の仕事をしていない潜在介護福祉士は約50万人いると推定されています。
その中でも、「家事や育児との両立はできない」という理由から結婚や出産・育児を機に、離職する潜在介護福祉士の女性が占める割合は全体の8割となっています。
■主婦がパートとして働くメリット
主婦が介護の仕事を子育てと両立しながら働くことのメリットを、下記にていくつか紹介していきましょう。
◎事業所側と時間の相談ができる
子育てと両立する場合、無理のない時間や就業日数を相談しながら限定して働くことができます。
◎仕事の需要が多い
介護福祉士は人手不足ですので、正社員でフルタイムの職員の求人に対して、応募が少なく足りない人手不足をパートで補うことが多く、どこの介護事業所も介護福祉士のパートは引く手あまたで喉から手が出るほど欲しい人材です。
◎就職につながりやすい
子育てが一段落して早く仕事に就きたいと思ったら、求人も多いので再就職につながりやすくなります。
◎夜勤がない
24時間対応以外の訪問介護サービスやデイサービス・デイケアなどは、基本的に日勤のみの仕事ですので子育てと両立が可能でしょう。
■介護福祉士の主婦が子育てしながらフルタイムで現場復帰
家事や育児と両立できる環境を介護事業者が整備することができれば、これまでは時間の制約があったために、パートタイムの仕事しかできなかった主婦の介護福祉士が現場復帰も可能となります。
尚、介護福祉士は国家資格ですので、介護施設やホームヘルパ―として経験を積んだ後、豊富な専門知識や介護技術もあることから、施設での「生活相談員」訪問介護事業所での「サービス提供責任者」さらには、「管理者・管理職」などを目指すことができます。
このような職種などは、主に日勤帯の勤務であり、また給与のアップも期待できます。
■まとめ
介護福祉士資格保有者である主婦が、子育てと両立しながら介護の仕事ができるような環境づくりが必要と感じます。例えば、施設内での保育所の設置や、時間に融通がきく部署への移動などを配慮していくことで、これまで働きたくても子育てで働けなかった、潜在介護福祉士がパート勤務からフルタイムの仕事ができるようなることでしょう。