介護職の新人指導ポイント

介護の現場で働いていて、ある程度の経験を積んだ方なら、いつ任されてもおかしくないのが新人の指導です。

どの様な点に留意して新人を指導すればいいのかで、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は介護職の新人指導のポイントをいくつかご紹介します。

新人指導とはどの様な物か?

新人指導のポイントを見て行く前にまず、新人指導とはどの様な物かを考えてみましょう。新人に指導する上で最も重要なポイントは、心構えだと言えます。

忙しい介護の現場で利用者さんと接する仕事だからこそ利用者さんと向き合い、尊厳を守る事を意識する事の大切さを教える必要があるのです。

新人指導のポイント

●施設の1日のスケジュールと業務内容

介護職と一言で言っても、施設毎に1日のスケジュールは異なります。新人スタッフには、その施設でどの様なスケジュールで動くのかを覚えてもらう必要があります。
その為には、On the Job Training (オンザジョブトレーニング)通称”OJT”を採り入れる事が有効です。

OJTは、実際に新人スタッフが、先輩スタッフについて現場で仕事を学ぶやり方で、座学研修とは異なり、直に現場の様子を知る事が出来る実践的なトレーニング方法として広く採用されています。

●接遇マナー

ここで言う接遇マナーとは、あいさつ、身だしなみ、言葉使い、表情、態度等の事です。職場となる施設を利用する利用者さんは、高齢者である場合が多いと思います。
人生の大先輩に対して、敬意を持って接する事の大切さを知ってもらいましょう。

●事故の可能性

介護職の働く場では、常に事故の危険性が潜んでいます。新人スタッフに対して、事故が起こり易い場面や、実際に事故が起きてしまった際の対処について覚えてもらう必要があります。
また、事故を起こさない為に日頃から報告、連絡、相談の重要性をしっかりと知っておいてもらいましょう。

●施設運営の理念

同じ職場で共に働く者として、共有するべき運営の理念を知ってもらいます。施設の運営理念を共有する事で、これからともに働く先輩・同僚との間でチームワークを発揮し易くなるだけでなく、働き易い・居心地が良いと感じられる魅力ある職場にする事が出来ます。

そのほかに気を付けたい事

そのほかにも新人スタッフを指導する際には気を付けて欲しいポイントがいくつかあります。順番に解説します。

●言われた通りにやっていたら間違いだと言われた

新人スタッフの指導係である先輩スタッフの言う通りにやっていたら、別のスタッフからそのやり方は違うと言われてしまった。こんな事が起こっては、新人スタッフは困惑してしまいます。

こういった事態を避ける為には、新人研修中は極力、指導係の先輩スタッフから指導するように職場内で意思統一を図る必要があります。
それ以前に、スタッフ毎に仕事への取り組み方が異なる、という点に問題意識を持つべきかもしれません。いずれにせよ新人スタッフを迎える前に一度、職場内で話し合いが必要でしょう。

●声を掛け易い雰囲気づくり

新人スタッフが仕事に取り組む中で疑問点や分らない事があった時、頼りにするのは指導係の先輩スタッフです。
しかし、その先輩スタッフが険しい表情をしていたり、ましてや不機嫌な雰囲気を出していたりしては、新人スタッフが委縮してしまい声を掛ける事が出来なくなってしまいます。

その様な事態を防ぐ為には、常に笑顔を心掛けて自分から新人スタッフへ声掛けを行う必要があります。そうすれば、ちょっとした疑問点を溜め込まずに質問する事が出来、大きなミスや事故を防ぐ事に繋がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、介護職で働く人が新人を指導する際に気を付けたいポイントについて解説しました。

今回、お伝えした様な点に留意して新人スタッフとの信頼関係構築に努めましょう。