言語聴覚士って仕事を聞いたことがあると思いますが、一体どんな仕事をしているかご存知でしょうか? 病気や事故により、「話す」、「理解する」ができなくなった患者さんや、食事が採りづらくなっているお年寄り、言葉の発達が遅れている子どもの支援をし、主に「言語」「聴覚」「嚥下」などの障がいがある方のサポートをします。
そこで、今回は、言語聴覚士の需要と供給についてご紹介していきます。
■言語聴覚士の仕事先とは?
言語聴覚士の仕事は、医療・保健・福祉・教育などの領域と多岐に渡ります。特に就職先として多いのが病院となりますが、病院と言ってもリハビリテーション科・脳外科・耳鼻科・神経内科・小児科・口腔外科など、幅広い科目で需要があります。
最近では、高齢化に伴い、特別養護老人ホームやデイサービスセンターで働く言語聴覚士も多くいます。こ
のように、言語聴覚士として働く場所は、広がってきていますので、大切なことは「誰をどのように支援したいか」ということになります。
■言語聴覚士の需要
言語聴覚士は最近になって、医療の中でも注目されるケースが増えてきた職業となります。高齢化社会が進んでいる世の中、リハビリに関わる専門職として言語聴覚士の重要性が言われており、言語聴覚士の仕事の需要は増えていくことになると考えられています。
言語聴覚士の専門領域である「言語」は、人と人とのコミュニケーションと深いかかわりがありますし、言語を発するにあたって切っても切り離せない「口腔」に関することは、命をつなぐ食事と深く関わりがあります。
■言語聴覚士が必要とされる場所
言語聴覚士が活躍できる場所として、例を挙げますと、
◎医療機関
病院、診療所、クリニックなど(リハビリテーション科・耳鼻咽喉科・脳神経外科・口腔外科・形成外科・神経内科・小児科・歯科・心療内科・精神科など)
◎福祉施設
障がい児通園施設(小児・成人)
◎介護施設
老人介護福祉施設(老健)特別養護老人ホーム(特養)
◎保健機関
保健所
◎教育機関
言葉の教室、難聴教室など
◎養成機関
言語聴覚士養成校(大学・専門学校)
◎その他
研究機関、医療機器メーカー、各自治体
などがあります。この中では、一番医療機関に勤務する言語聴覚士が多いです。しかし、一口に医療機関と言っても、多くの診療機関がありますね。
■言語聴覚士の供給は多い!?少ない!?
一部には養成校の乱立により、言語聴覚士に限らず介護・医療の各種専門職は供給過多になるのではないかと心配している向きもありますが、専門の学校に通い資格を取ったとしてもその資格を職業とする人は意外と少ないといった現実があります。
そういった点と必要とされる供給先を併せてみていくと、言語聴覚士の需要と供給のバランスは、需要の方が多いと判断してよいでしょう。