認知症は高齢者の方が発症しやすく、それは現代医学で治療するとしても、治療法は未開の領域です。このため認知症の介護をしているうちに、どうしてもストレスがたまります。今回は、認知症の方の介護とストレスの対処についてお話しします。
■認知症とは
認知症はある日突然発症することが多く、医学的にも不明点がり、人によってその程度に大きな開きもあることから、病気というより症候群として扱われています。
◎認知症の原因とされる種類
主にアルツハイマーと脳血管性によるものです。前者は海馬などを中心としたもので、後者は脳梗塞や脳出血によるものです。このほか、レビー小体は特殊体質故に脳神経が死んでしまいます。
◎認知症の特徴の種類
原因となっていることが予測される脳の部位において、認知症としての特徴が異なります。主に中核と周辺症状に原因があり、前者は神経細胞の破壊し、記憶障害などの原因となり、後者は脳障害によるもので、精神症状や異常な行動などの原因となっています。
■認知症介護はチームワークで
実際の介護は家族全員の協力が必要となるため、分担しながら行うと負担が減り、家族の状況によってはデイサービスセンターを活用してバランスよく介護する事も、無理なく出来ます。
自宅での介護が困難な場合は、施設入りを提案するのも手です。家庭介護やデイサービスとの併用、そして施設への入所と介護の選択肢が広がることでしょう。
なお、介護期間は個人差こそありますが平均6~7年程度を基準としますが、長期戦を確保せざるを得なくなります。
こうして認知症の患者さんを介護する事になりましたが、家族の皆さんに待ち受けるのは果たして何なのでしょうか?
■認知症介護ストレスのこと
介護をしているうちにストレスは溜まり、それを放置するとお互いの為になりません。
ストレスの傾向としては、戸惑いや混乱、それに怒りや否定へと進む事によって「なんで自分は認知症なんだ」と患者さん側のストレスとなります。
また、看病する側はその患者さんに怒りの矛を向けられたり、つながりを断絶させられることがストレスとなっていく事でしょう。
この段階になったら、互いに共感しながら認知症であることを理解し、家族会などに加わることにより交流することが重要です。
情報や意見、悩みなどを共有しながらも、時には肩の力を抜くことです。
基本的に認知症は割り切ってその状況を受け入れることが大切で、それが進行した場合は治療をするのではなく、認知症とお付き合いしていく事により共に生きることが、ストレスを感じない付き合い方の一つです。
介護は無理に頑張らず、ゆっくりゆったりと自分のペースで介護をする事により患者さんや自分に優しくしながら笑顔で接することです。
もし、ストレスが溜まったら周囲の方々に愚痴をこぼしたり、場合によっては弱音を吐いてみるといいでしょう。似た境遇の方々も同じ愚痴や弱音を共有する事が出来ます。
最後は、どのような症状にも必ず終わりがあり、その時を迎えるまで患者さんや自分自身がお互い素敵な日々を送ることが大事です。
■まとめ
認知症の介護でもストレスはためていけないものですし、お互いの為になりません。認知症介護は、お互い笑顔に接することが基本的な方法です。