認知症介護実践者研修とは?

2015年より厚生労働省は「新オレンジプラン」と呼ばれる認知症施策を発表しています。その基本指針となっているのが「認知症の人が、自分らしく暮らし続ける」ことであり、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域の良い環境で暮らせるような取り組みが行われています。
家族だけではなく、地域として認知症の人が住みやすい社会を作ることが注目されているわけです。地域としての取り組みを後押しするものとして、各都道府県が主催する認知症介護実践者研修という介護職員に関係する研修があります。どのような研修なのかご紹介したいと思います。

・認知症介護実践者研修とは?

介護研修の中でも、認知症対応のための研修として各都道府県が主催する研修です。この研修は、認知症高齢者の介護に関する実践的な研修を受けることができ、認知症介護の専門職員を養成すること、またそのことによって認知症高齢者に対しての介護サービスや介護技術の向上を目的として行われています。

・認知症介護実践者研修の対象者は?

各都道府県によって、受講対象者の要件に違いはありますが、基本的には下記の条件が求められています。

・介護業務に従事する介護職員で身体介護に関する基本知識・技術を有している者。認知症に関して、介護福祉士と同レベルの知識をもっていること。
・認知症介護業務の実務経験が2年以上であること。

他にも、居宅介護支援事業所等で居宅サービス計画等の作成に従事する介護支援専門員で、認知症利用者に係る計画等作成の経験を2年程度有する者といった条件や、現在働いている事業所で介護のチームリーダーである場合や、近い将来そうなる予定である人などの条件をあげている都道府県もあります。

・研修内容は?

都道府県が主催する研修であるため、受講条件やカリキュラム内容にも若干違いがあります。基本的には、5日間の講義と演習が行われ、それ以外に自分の勤務先施設での実習や他の職場実習などが数週間にわたり行われます。
認知症介護実践者研修を受講するためには、各都道府県の受講要件を満たすことと共に、勤務先の介護事業所からの推薦をもらう必要があります。
そのため、個人的には受講できません。また、事業所推薦によって申し込みができた場合でも、申込者が多い場合は抽選となる都道府県もあるので、誰もが受講できるわけではないようです。
また、受講費用にも都道府県によって違いがあります。無料で受講できるところから、数万円の費用がかかるところもあるので、各都道府県の研修カリキュラムや費用、要件を確認しておく必要があります。

・まとめ

高齢化社会が進み認知症高齢者の増加も見られる中で、家族や地域で認知症の人が暮らしやすい環境を整える働きが注目されています。
その点で地域に密着した事業所や施設で活躍する介護職員は、特にその役割を担ってくれているといえるでしょう。
そのような認知症を専門とした介護職員を育てるうえで、また認知症高齢者に対しての介護サービスや介護技術の向上を目指す点で都道府県が主催する認知症介護実践者研修は助けとなります。
受講対象者要件やカリキュラム内容、受講費用は都道府県ごとに違いはありますが、この研修を受けることは、介護職員にとってスキルアップになります。
そして何よりも、研修を受けた認知症介護のプロが地域にいることは、地域社会にとって、また介護を受ける人やその家族にとっても心強い存在となっていく事でしょう。