レクリエーション介護士資格は、レクリエーションを通じた運動機能の改善(リハビリ)や、精神面の安定をはかる事により日々の生活をより楽しく過ごしてもらうという、介護において重要な役割を担うことから、民間団体の資格ではあるもの、資格試験に合格する必要があります。ここではその資格試験の内容をまとめてみました。
■レクリエーション介護士2級と1級の違い
◎レクリエーション介護士2級
2級取得に関しては、年齢と経験、特定の資格などは必要なく、誰にでも受験が可能ですが、資格取得のためには介護の現場で必要となるレクリエーション知識を身に付けなければいけません。例えば、以下のような知識が必要とされています。
・介護の基本的な知識
・高齢者との円滑なコミュニケーション能力
・レクリエーション企画力と計画力
・レクリエーション実行力と改善力
このような知識を福祉・資格取得系専門校や、通信講座などを利用して得る必要があります。
また、試験を受ける場合、福祉・資格取得系専門校であれば受験会場で実施される資格試験に参加することとなりますが、通信講座を利用する場合、在宅での受験も可能なので仕事をしながら勉強を進め受験も可能といったメリットがあります。
尚、試験はマークシート試験方式の添削課題を60点以上クリアする必要があります。
◎レクリエーション介護士1級
1級資格を得るためには、レクリエーション介護士2級の取得が必須となります。そのうえで指定された講座を受講することを求められます。その講座で習得しなければいけない知識として、その内容を以下に記載します。
・レクリエーションをアレンジし、介護サービスを利用する高齢者個々の状態に対応する。
・レクリエーションプログラムを、介護事業所個々の方針や目的に合わせて設定する。
・レクリエーション業務に携わるリーダーとして、その効果や経験をもとに理解し活用する。
2級の要件に加え、1級では介護の現場や介護者個々に合わせたレクリエーション知識と共に、それを常に改善し新たな提案をするスキルが求められています。
尚、実際の資格取得のためには、資格認定団体である、日本アクティブコミュニティ協会の実施する以下のステップを経て受験する必要があります。
①アイスブレイク体験会(協会指定の日程より、1回ご参加必須)
※実践を通じて2級で知識として得たアイスブレイク理論と体験を通じて理解する。
②講座の受講(全4日間)
※以下5件の講座受講は必須となる。
・高齢者のからだとこころ(機能・生理)
・対象者に合わせた企画(活動分析)
・A-PIEプロセスについて
・プログラムの方法
・集団レクリエーションの実践
③選択制フォローアップ研修受講(4講座以上受講)
④現場実習(介護の現場で3回実習)
⑤筆記試験
■まとめ
レクリエーション介護士は民間資格ではありますが、資格取得に向けた流れや試験内容を見ていくと、レクリエーションの力を最大化することで、介護利用者だけではなく、介護事業所でのサービスを円滑に進めていくことができる人材育成を目的とした資格であるといえるのではないでしょうか。