介護福祉士の年齢層は?定年まで働くことは可能?

元気な介護士

高齢化社会を迎える日本において、介護福祉士という職業の需要は高くなっています。多くの老人ホームやデイサービス、病院などでは介護福祉士が不足しており、求人募集も非常に多いです。
介護福祉士の資格がなくても、実務経験を積みながら資格取得が可能であるため、介護分野の経験がまったくない方でも介護福祉士を目指す方も増えています。
そこで気になるのが「介護福祉士として働いている人はどのくらいの年齢層なのだろう?」という疑問です。介護福祉士というと、夜勤があったり寝たきりの方を抱え上げたりするような自分の体を酷使するイメージがあるため、歳をとっても仕事を続けられるのか心配ですよね。
今回は介護福祉士の年齢層と定年まで仕事を続けられるのか、という疑問に対して解説していきます。

○介護福祉士とヘルパー2級の年齢層比較
介護福祉士とヘルパー2級(訪問介護)の年齢層を比較してみましょう。

●介護福祉士
・20~29歳…20.4%
・30~39歳…26.3%
・40~49歳…23.0%
・50~59歳…22.2%
・60歳以上…6.2%

●ヘルパー2級(現在は廃止され介護職員初任者研修制度へ移行)
・20~29歳…10.7%
・30~39歳…17.3%
・40~49歳…24.1%
・50~59歳…27.6%
・60歳以上…17.6%

(出典)平成21年度介護労働実態調査((財)介護労働安定センター)、労働力調査(平成21年平均)(総務省)より

介護福祉士は20~30歳代が多く、ヘルパー2級では40~50歳代が多いという結果となっています。また、雇用形態においてはヘルパーなどの訪問介護員は75.1%が非正社員で、その事業所に常駐せずに自宅での訪問や移動時間のみ時給が発生するという勤務スタイルが多いようです。
利用者様の状況にもよりますが、訪問介護では掃除や食事の準備といった家事援助も多いため、サービス提供者の年齢が高くなっても仕事が比較的やりやすいという背景があるのではないでしょうか。

○介護福祉士は若い年齢でないと難しいのか?
介護福祉士は力仕事や夜勤があるため、パワーや体力が十分にある若い年齢の人が有利ではあるでしょう。しかし、若い年齢だからといって責任感が必要な仕事であるということは変わりなく、すぐに辞めてしまう人もいます。
利用者も介護福祉士と同じ人間であり、利用者やそのご家族と円滑にコミュニケーションがとれなければ良い仕事はできないため、考え方や仕事に対する覚悟においては若い世代ではなくても介護福祉士として定年まで仕事を続けることは可能といえるでしょう。