仙骨部位に床ずれが発生する場合には、長時間仰向けの状態や座位の状態で「何かにもたれかかる場合」が多いです。今回は、仙骨部位の床ずれ防止法を考察していきます。
■床ずれとは?
触れる部分の皮膚が、長時間圧迫を続けていると血流が悪くなります。極端にいえば「皮膚」「皮下組織」「筋肉」などに酸素や栄養がいかず、死んでしまう状態です。主に「床ずれ」の発生のおそれがあるのは、
・心筋梗塞
・脳梗塞
・循環器病
・糖尿病
など、患者が手足の麻痺があり自分で動けないケースに多いです。もちろん、予防やケア(長時間の圧迫を避ける)をしっかりすれば、床ずれの発生を最低限に抑えられ、発生した場合にも適切な処置をすれば完治できます。
■床ずれが最も発生しやすい「仙骨部」とは?
床ずれが発生する場所の多くは、仰向けの状態の方で「後頭部」や「肩甲骨」などにできやすいです。かなりの頻度で床ずれが発生するのが、臀部の中央骨が飛び出した部分=「仙骨部」になります。骨の突出部は念入りに観察し、予防(ケア)するのが大切です。
■「仙骨部」の予防(ケア)って?
結論からいううと「圧迫力」と「ズレ力」がかからぬように「身体の組織が痛む前に」体位を換え血流を良くすることが予防につながります。体圧分散マットレスなど自身に合う物を選び活用することで圧迫を予防できます。
介護保険制度のサービスで「体圧分散マットレスなど」をレンタルすることができますのでお勧めです。
■摩擦やズレのケアとは?
体位変換は、最低2~3時間が一般的な目安で、移動の場合に摩擦がないよう身体を浮かせることが重要で、しっかりと行うことで「摩擦やズレのケア」となります。
もし、自信で身体の向きを換えることができない場合は、基本的に介護者2人で体位を換えます。背中などにクッションなどを入れ、角度をつけるだけでも効果的です。また、ベッドでの起き上がりは、30度以下に傾けるのが必要となります。
その際、ズレがないよう「足側を上げる」or「ひざ下に枕などを入れる」のが効果的です。パジャマやシーツのしわも「床ずれのケア」には重要となりますので、体位変換したあと直すようにしましょう。寝たままの状態で引っ張りすぎると、摩擦と擦れの原因になるので、ゆっくりと引き寄せます。
■車椅子と座位の関係性とは?
90度の状態で座位の場合、圧力はより広い面積になるので、床ずれが発生しにくくなります。車椅子に長時間座ることを避け、血流を良くするためプッシュアップが必要になります。自身でプッシュアップができない場合、座るのは1時間以内が適切です。床ずれができた部位が、あたる体位はできるだけ避けましょう。
床ずれケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。