医療的ケア(喀痰吸引等研修)教員講習会について

社会福祉士及び介護福祉士法の改正により、一定条件下での介護職員等による喀痰吸引等が可能となっています。該当する方を指導するためのニーズも高まっていることから、正看護師資格をお持ちの方は、介護事業所で職員に対する「たん吸引等」の研修をおこなう指導看護師となることができるようになりました。今回は、医療的ケア教員講習会について説明します。

医療的ケア教員講習会とは

医療的ケア教員講習会とは、医療的ケア(喀痰吸引等)を担当する介護職員等に指導する指導看護師になるための講習会です。1日完結でおこなわれる講習会で、応募資格を持つ方を対象におこなわれる講習会です。

カリキュラム

カリキュラムは、4講義と2演習です。その工程を1日(7時間)でおこないます。

〇 制度の概要:介護職員等による医療的ケアの実施に関する制度の概要についての知識を身につける。

〇 医療的ケアの基礎:感染予防、安全管理体制等について基礎的知識を身につける。

〇 喀痰吸引:喀痰吸引について基礎的知識、実施手順及び指導、評価方法を身につける。

〇 経管栄養:経管栄養について基礎的知識、実施手順及び指導、評価方法を身につける。

〇 演習:喀痰吸引及び経管栄養の演習にかかる指導、評価方法を身につける。

対象者

医療的ケア教員講習会に応募するには、参加資格があります。

〇保健師、助産師または看護師の資格を取得された後、5年以上の実施経験を有する方で、受講日当日、全科目の受講が可能な方となっています。また、介護現場で実施研修を担当する予定の看護師も対象になります。

〇喀痰吸引等研修を取り巻く状況は、制度創設時から日々変わっています。平成24年以前の都道府県主催伝達研修や指導者養成研修などを受講された方も、細心の情報を取得するためにも受講することをおすすめします。

喀痰吸引等制度について

平成24年4月1日から、社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正が施行され、「喀痰吸引・経管栄養」という医療行為の一部を、医療資格を持たなかった介護職員等が認定特定行為業務従事者認定証を得て、一定の条件の下に実施できるようになりました。

まとめ

医療的ケアは、介護現場で従事する方々にとっては必要となる医療行為です。その従事する方々を指導する立場の人も、これからの時代、ニーズが高まっていくことが予想されます。指導者の資格を取得することで、これからの福祉の現場で活躍できる人材を目指しませんか?