褥瘡(床ずれ)には予防、ケアの際に様々な用品・用具が使われますが今回は軟膏の撥水クリームに着目し情報をお届けします。
■撥水クリームの重要性
正常な皮膚は、水分を保っていて外からの微生物、アレルゲンなどの侵入を防いでいるのですが、この働きが低下すると皮膚が乾いてしまい皮膚障害をおこしやすくなります。さらに乾燥した皮膚は摩擦に弱くなり低栄養、皮膚温が低下した状態が続くと乾燥しやすくなり、その部分を掻いたり摩擦による刺激で傷つきやすくなってしまいます。乾燥を予防するためにも入浴や清拭の後に水をはじく撥水クリームをぬりましょう。
また、体の下側に当たる部分にはむくみが強くなり床ずれができやすくなるのです。とくに指の間や、ももの付け根など皮膚が重なり合う部分はふやけやすく皮膚障害がおこりやすくなるので防止するために撥水クリームを塗りスキンケアを行いたいものです。
■褥瘡を悪化させる失禁の対策
失禁により皮膚が高温多湿の環境になると皮膚の角質細胞が過度に膨れ、正常な角質細胞の5倍もの摩擦力がかかるといわれています。皮膚の湿潤は浸軟状態を引き起こします。さらに浸軟状態が持続すると皮膚の損傷がおきやすくなります。このため排泄物が常に皮膚に接触する場合、過度に湿潤しないようなケアが必要になるのです。
失禁がある場合は、洗浄剤によって排泄物の汚れを取った後、そのあと再び排泄物が皮膚に触れないようすることが必要です。洗浄後には皮膚保護のために撥水効果のあるクリームを塗布することも重要でしょう。
■撥水クリームの特徴
◎油性成分が皮膚表面を覆い、排泄物や垢などの外的刺激や乾燥を防ぐ
◎撥水効果により排泄物を遮断し蒸れを防いで潤いを守る
◎被膜が皮膚の水分の蒸発を防いで乾燥を防ぐ
◎保湿成分が乾燥した皮膚を滑らかに整える
◎べとつかず寝具や衣類を汚すことがない
◎皮膚刺激が少ない
などの特徴があり、ドライスキンへの効果・ふやけによる皮膚障害への予防・失禁への対策につながるクリームといえるでしょう。
■まとめ
いかがでしたか。今回は撥水クリームをご紹介しました。褥瘡にならない為には常に観察をし、基本的なスキンケアをこころがけ骨の突起した部分はマッサージしないようにしてください。マッサージ自体が皮膚の摩擦やずれを引き起こしてしまいます。褥瘡になってしまった場合、手当ては洗浄・消毒が重要になってきます。医師の診断により指示にしたがって処置をしてください。また褥瘡予防・改善を期待できる、Relafeelの利用も検討ください。