血行を促進して体の不調を解消 その方法は

全身をめぐる血液、この血流が滞ると体は何かしらのサインを発します。若い時分は基礎代謝もよく、少しの運動で充分に血行を浴することができます。しかし、年を重ねると、基礎代謝とあわせて身体機能も低下し、血行が悪くなってしまいます。
血行を促進して、不調を感じさせない体作りを、毎日の生活のなかで心がけていきましょう。


○血行が悪くなると何が起こるか
「全身の血流を良くすれば健康に過ごせる」という話を聞く機会は多いでしょう。ただ、血行が悪くなったら何が起こり、その改善をどうしたらいいのかがわからないという人もいるのではないでしょうか。

 
●体の老廃物を排出する
安静を保っている状態でも、体内の細胞は絶えず活動しています。そして、身体機能維持に必要な栄養素や成分は血流に乗って運ばれます。同じく血液は、不用な成分(老廃物)を取り込み、腎臓などの排出器官に送り届ける役割も担っています。
血行が悪くなると、必要な栄養を取り込むことができにくくなると同時に、活動した細胞から出る老廃物を排出しづらくなってしまうのです。

 
●末端ほど症状があらわれやすい
血行促進を心がけて、一番初めに効果を実感するのは手や足の先(指)でしょう。また、体の表面を覆う皮膚の潤いにも効果が現れやすいです。
血管が細い部分ほど、その不調は現れやすくなります。末端の冷えや皮膚のかゆみ、乾燥肌、足の腫れ・むくみが現れたら、それは血行不良のサインです。
加齢によってさらにこの不調は現れやすくなります。

 
○血行を促進するために実践したい方法は
激しい運動をすると、体温がグッと上がって汗をかきます。血流が良くなって体が熱くなるために体温調節を行う過程で汗が出ます。
しかし、体が思うように動かせない人に、充分満足してくたくたになるほど運動をさせることは不可能です。
そこで、手軽に取り入れることができる伸縮・ストレッチを効果的に取り入れて、日常生活の中で健康維持に取り組むようにしたら良いでしょう。

 
●規則正しい生活と締め付けない衣服を
身体の一部が充分に動かせない、また可動域が狭いなどの原因で寝たきりの状態が続くと、血行が悪くなって冷えを感じます。冷えたからだを温めるために、厚手の靴下を締め付けるように重ねて履いたり、首元を隙間無くきっちりと締め付けていたりしませんか。
体を一箇所でも締め付けると、他の部分の血流阻害にもなりかねません。締め付けない室内着と保温を考えましょう。

 
●ストレッチと水分をしっかりとること
体の筋肉収縮運動が起こると、体は熱を発します。これで正常な体温をキープすることができます。筋肉の収縮を促す膝の曲げ伸ばしや、肩回しは、介護人の手を借りてすぐにでも実践可能です。
この運動をした後は、激しく発汗していなくても体温が高いために汗をかいているでしょう。運動で体温を上げたからだには、充分な水分補給を忘れずにしましょう。