床ずれの治療とは?何に注意すれば良い?

床ずれは主に病院で治療を行うことになります。床ずれは医療用語では褥瘡といいますが、褥瘡外科を専門的に設けている病院もあるくらいです。

床ずれ専門の診療科がない場合には、形成外科、皮膚科、外科などに問い合わせてみましょう。

床ずれができたら?

担当する医師や看護師から指示を仰ぎながら治療や処置を行っていくことになります。

急性期の床ずれの場合

皮膚に赤みが生じている急性期の場合には、治療を行うためまずは病院を受診することが必要です。在宅介護の場合には訪問看護のスタッフに相談するようにしましょう。

・傷の保護と圧迫を取り除くこと
医療用のシート状になったフィルムやドレッシング材などを使って傷口を保護します。
皮膚の潤いを適度に保ちながら清潔な環境を整備します。

・塗り薬や痛み止めによる症状の緩和
傷の状況によって、塗り薬などを使用します。

慢性期の床ずれの場合

深い床ずれを起こしている慢性期の場合は、急性期の治療に次のような方法が実施されます。

・傷の洗浄と消毒
傷が深いことで細菌による感染症などを起こしやすい状態です。しっかりと傷口を洗浄して消毒します。
・壊死した組織の除去
傷の深さや床ずれの程度によって、皮膚の組織が壊死してしまった部分があれば取り除く方法も行われます。

・外科的治療(手術)
治療を行っても治癒まで時間がかかり、骨まで傷が達していて骨の状態が良くないという場合には自身の皮膚を移植する治療を行う場合もあります。。

床ずれの治療後は?

深い床ずれが出来ていて、やっと治療して治った場合には1度損傷を受けた部分であることから皮膚の組織は傷跡になることがほとんどです。

以前のような正常な皮膚状態まで再生されることは少ないため、少しの摩擦や刺激でもまた床ずれが出来やすくなっている場合があります。

治癒したからと油断しないことが大切ですので、長時間の同じ場所を圧迫しないようにし、皮膚は清潔を保って十分な栄養補給を行うようにしましょう。

床ずれは治療後も注意が必要

床ずれが起きる前に対処することで、発症そのものを防ぐことはできます。

皮膚が単に赤みを帯びた状態になっている場合には、早めの除圧で改善できるでしょう。

しばらくたっても赤みが引かない場合には、床ずれを起こしている場合がありますので医療機関に相談しましょう。

床ずれは一度できると完全に治癒するまで時間がかかりますし、一度床ずれができた場所にはまた発症しやすいという特徴もあります。

床ずれの治療は、担当する医師の診断のもとで行う必要があります。

日常からしっかり皮膚の状態を観察して、できるだけ床ずれを作らない行動を取っていくことが大切です。