ケアマネジャー不足を救うのは「AI技術」ってホント!?

少子高齢化社会の影響で、ますます介護現場の需要が伸びている中で、ケアマネジャー等の人手不足は深刻な問題であり、2025年には38万人の介護現場の人材が不足すると予想されています。

この人材不足の問題を解決に結びつけていくためには、介護の人材を増やしていくだけではなく、作業をできるだけ効率的に行うことによって人材不足を補うということも重要といえるのではないでしょうか。

よって、今回はケアマネジャー等の人材不足を救う打開策ともいえる「AI(人工知能)」を介護に導入・活用していく動きについて、まとめましたので一緒にみていきましょう。

■AIを活用し介護業界の人材不足を軽減していく時代

いま現在、AIは私たちの暮らしにかかせないものになりつつあります。例えば、ビックデータという通常のソフトウエアでは扱えない大量データ、さらに機械学習というAI自ら知識を積み上げていくもの、また、データ・情報を分析しAI自ら知識を習得していくディープラーニング、このようにAIを活用したものが実用化している中で、介護業界においても業務にAIを活用していこうという動きがでてきています。

具体的に、今の時点における介護業界でAIの開発が進められている(活用していこうとしている)事例については下記となります。

◎「AI搭載家庭用高齢者介護ロボット」を大手自動車メーカーが開発中
15年以内実用化する見込みがあるのが、身体が不自由な人の代わりに、床に落とした物を拾うといったなどのサポートをしてくれる家庭用介護ロボットです。

◎「AI搭載介護施設向けロボット」を大手通信事業会社が開発に着手
介護において、レクリエーションは、利用者が楽しみや喜びを見出して前向きに暮らしていけることが目的としてあるのですが、そのレクリエーションをロボット自ら自動で進行したり、サポートしたりと付加価値を付けたロボットの開発を行っています。これにより、人手不足の解消に少しでも役立っていくことができたらという思いがあります。

◎「AI搭載介護ロボット」をヘルスケア関連会社が開発
ロボットとコミュニケーションが可能で「見守り機能・顔認識機能」を備えている。特に、見守り支援を兼ねることができることから、人手不足の介護施設において活躍をしていくことでしょう。

このように、どんどんAIロボットが実用化していけば介護施設の負担を減らしていくことになりますし、なにより介護施設の利用者の健康や楽しい時間を提供していく機会が増えていけるのではないでしょうか。

■AIを活用しケアマネジャーの負担を軽減・人材不足をカバーできるの?

このような、介護施設でのAI開発が進められている中、最も注目されている開発は「AIによるケアプランの作成」です。
というのも、介護施設を利用する本人や家族が、介護保険サービスを利用する際に、ケアマネジャーは支援目標を立てて話し合いを行い、それを元としてケアプランを立案するのですが、「AIによるケアプランの作成」が可能となると、ケアマネジャー等がおこなう利用者1人に対するケアプラン作成の時間を短縮(軽減)することが可能となります。

つまり、介護施設を利用している本人や家族との話し合いにかける時間に余裕をもって支援することができる等、業務の効率化が実現可能といえるのではないでしょうか。

■人と人との関わり合いの中での介護が大切

いかがでしたでしょうか?このように今後はケアマネジャー等の介護業界の人材不足の対策として、人に替わり多くの作業をAIが担当する時代がくるといえるでしょう。

しかし、AIを導入しても、「人と人との関わり合いの中での介護」というものが最重要であることにはかわりなく、いかに作業としての仕事をAIでカバーor軽減し、介護施設の利用者1人1人にかける時間にゆとりをもって丁寧に接していけるかが大切であるといえるのではないでしょうか。