【実務研修】ケアマネジャー実習の流れを簡潔に解説

ケアマネジャー(介護支援専門員)になるには、まず基礎的な知識が備わっているかを確かめる「介護支援専門員実務研修受講試験」を受験して合格する必要があります。
この試験に合格すると次は「介護支援専門員実務研修」、いわゆる「実務研修」を受講して、研修修了証明書を交付してもらい都道府県へ登録、介護支援専門員証の交付となりケアマネジャーとして働くことができます。

○実務研修受講までの流れ
介護支援専門員実務研修受講試験に合格していると合格通知と同時に実務研修の受講案内が記載された書類が同封されて送られてきます。
原則として介護支援専門員実務研修受講試験が終了した1年以内に44時間以上の研修(平成28年度より87時間)を受講する必要があります。
この実務研修のカリキュラムを終えれば修了証明が発行されます。研修修了の約1カ月後には登録証明書が発行され、都道府県へ登録といった流れとなります。

○実務研修の概要
実務研修の目的はケアマネジャーとして必要な知識や技能の獲得ですが、特に重要視されているのがサービス計画と要介護認定及び要支援認定の2つです。すなわち、利用者のケアプラン作成と認定調査に関する知識習得が主になります。
平成28年度より実務研修のカリキュラムが44時間から87時間に変更となっています。これは以前まで任意の研修であった「実務従事者基礎研修」の33時間が統合されたため、そして利用者様の自立支援に関する「人格の尊重及び権利擁護並びに介護支援専門員の倫理」が新たに盛り込まれています。

○実務研修の研修内容
実務研修の内容は講義と演習、そして現場実習となっています。
講義ではケアマネジメントに関することを中心に学習し、演習では講義で学んだことを基に居宅サービス計画等の作成やモニタリングなどを模擬的に実施します。
実習では居宅支援事業所などに行き、実際の勤務から技能を学んでいきます。利用者様の自宅へ訪問して利用者様やご家族と話したり、サービス担当者会議に同席して他職種の方との関わり方も学んでいきます。

○5年毎の更新制度
ケアマネジャーは5年毎に更新研修を受けなければ継続して資格を維持できません。
「専門研修Ⅰ」は実務経験6カ月以上3年未満の人を対象としており、33時間の研修です。さらに実務経験が6カ月を超えたら、「専門研修課程Ⅰ」を受講していきます。「専門研修Ⅱ」は実務経験が3年以上の方を対象にしています。20時間の研修です。
更新研修は有効期間内に実務に就いたことがある方は原則53時間の研修となります。なお、実務経験の有無や長さによっても研修の内容が変わります。