実務者研修の取得は、介護福祉士を目指すうえで、避けては取れないものです。実務者研修を取得する方法は2通りあり、そのルートについて解説しましょう。
■介護職のキャリアスタート=初任者研修
初任者研修は受講カリキュラムを130時間で取得可能です。介護福祉士の国家試験受験資格にはならないので、次のステップの実務者研修を取得してから初めて介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。介護福祉士のキャリアパスにおいて実務者研修は、国家試験を受験するために必要です。
※医療的ケア(喀痰吸引・胃ろう管理)を受講するには、さら50時間の講習と実技が必要です。
■初任者研修のステップアップ、実務者研修を取得すると何ができるの
介護福祉士の受験資格が得られます。サービス提供責任者になることができます。喀痰吸引や胃ろう管理の医療行為ができます。(取得には、50時間の実技と講習が必要)
■無資格からでも実務者研修を最短で取得する近道とは
普通、お勧めの実務者研修へのステップをしていくルートは、無資格から介護職員初任者研修を受講したのちに実務者研修を受講するルートが一般的ですが、基本的に実務者研修を受講するための条件はありません。実は無資格や未経験者でも実務者研修を受講することは可能なのです。
資格を持っていない場合は450時間の講習を受講することで実務者研修の受講要件を満たすことができます。ちなみに初任者研修を持っていれば320時間の受講となります。どちらのルートを選択するかは下記を参照してご検討ください。
①無資格 → 実務者研修(450時間のカリキュラム、約6ヶ月)
②無資格 → 初任者研修(130時間のカリキュラム、約1か月) → 実務者研修(320時間のカリキュラム。通学だと最短約4~6ヵ月・通信だと約1か月)
こうやって見ていくとわかりやすいですが、①でも②でも実務者研修を修了するまでにかかる時間は、どちらであっても実質トータル450時間で変わりません。
実務者研修の修了を目的とした場合、①のように実務者研修取得に集中して時間を費やすことができます。②の場合は、まずは初任者研修で介護の基礎を学んだあと、実務者研修にすすむことができます。どちらが近道になるかは、ひとそれぞれということですね。
■まとめ
無資格からでも直ぐに実務者研修を受講するルートと、初任者研修取得をへての実務者研修の資格取得するルートの2通りありますが、どちらを選ぶかは様々なケースがあり人それぞれでしょう。
実際に現場で仕事をしていて長く介護の仕事に従事している場合や、まだ経験が浅いといったことを考慮してどのルートがいいのかよく検討して選択していくとよいでしょう。