実務者研修とは、介護福祉士の国家資格試験を受けるために必ず受講しなければいけない研修のことです。
すでに介護の仕事に従事されている方は介護過程で4つのプロセスといったものをご存じかもしれませんが、もう一度振り返ってみましょう。
実務者研修
実務者研修はまず基本的な介護能力を培う上で受けておかなければならない研修です。これには実務初心者向けの「介護職員初任者研修」からステップアップし介護福祉士へのキャリアアップのためには必須の資格でもあります。
介護職員初任者研修が、介護の仕事を始めるにあたってその基礎を学ぶ研修であり資格とするなら、そこから一歩進んだ実務者研修とは、幅広く利用者に提供する介護能力を得る事が目標です。
研修はこの資格を得るために学ぶ養成校と同等の水準です。養成校では2年以上の養成課程があり「介護福祉士」の資格取得を目標としたものです。
ということは介護のプロフェッショナルとして進むためには非常に重要な研修となります。
かつてのホームヘルパー1級資格に相当しますが、それだけではありません。 今後の介護保険制度の改正内容や新たな課題・技術・知見を自ら把握できる能力も期待されています。
介護過程
介護過程とは、大きなポイントとして利用者が人として、また自分らしく生活が過ごせるよう、今ある課題や問題を解決することを大きな目標とし、その為にはその利用者にどのような介護が求められているのかを検討し、それを実践に移す為の道筋のことです。
介護過程の流れには4つのプロセスとそれを実践するための実践内容があります。
●アセスメント
介護過程におけるアセスメントとは、その第一歩として利用者を取り巻く環境をあらゆる手段で情報を集めることから始まります。方法としては利用者本人や家族および関係者からの聞き取りや、利用者の性格や行動などを観察し理解を深めることなどが有効です。
そうして集めた情報をもとに丁寧かつ慎重に分析し、利用者や周りの人たちが抱くニーズを理解し生かすことに努めます。できる限り利用者の希望する生活を実現できるよう介護支援や自立支援に取り組むことが大事です。
●計画立案
計画立案とはアセスメントで検討し設定した目標を達成する為のものです。介護の計画を実践するために具体的に何を行うかということを作り上げるためのプロセスになります。課題や目標、取り組み内容を明確に言語化し、利用者など関係者の合意を得ることも重要なポイントです。
●介護の実施
介護計画で決められたプログラムに基づき介護のサービスを提供します。実施に当たっては常に計画の内容を意識し、それに沿った言動や行動を心がけることが大事です。介護にあたる職員の心がけで「なぜこのケアが必要か」と言う事を常に理解しましょう。
●評価
実施された介護ケアや個別サービスについて、必ず記録しその記録に基づいた効果などを判定し、目標達成の度合いを評価しましょう。その判定次第で目標達成できなかった場合などや課題などは十分検討し、場合によっては介護計画を見直しましょう。
以上4つのプロセス、アセスメント・計画立案・介護の実施・評価を学べるのも実務者研修です。
まとめ
実務者研修によって介護に不可欠な4つのプロセスを学ぶことが可能となります。さらに、ステップアップのために研修を受講後、介護福祉士資格取得への道も開きます。
介護のプロとして大切なプロセスを学び、今後の業務に活かしていきましょう。
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