介護職の現場で気を付けたい言葉遣いについて

介護職の現場では、敬語を使用する事が基本になります。不適切な言葉遣いは、信頼関係を壊してしまうからです。
今回は、言葉遣いの基礎知識と意識すべきポイントを解説していきましょう。是非、参考にされてください。

言葉遣いの基礎知識

敬語には大きく分けて3つの種類から構成されています。上手く使い分けて、利用者さんとの心の距離を縮めていきましょう。

尊敬語

相手を高めて尊敬や敬意を表す言葉です。使い方のポイントは、相手への敬意を示す言葉になります。そのため、自身の行動などには使用しません。介護の現場での事例をご紹介していくと、

●夕食は何を召し上がりましたか?

●佐藤さんでいらっしゃいますね?

●食堂はご利用になりますか?

などが挙げられます。

丁寧語

自身の言葉を「です」「ます」「ございます」を文末に添えたり、物の名前に「ご」や「お」を添えて丁寧にすることで品位を高めます。尊敬語と同様に、相手への敬意を表す言葉遣いです。また、介護現場でも日常的によく使用され、敬語にありがちな堅い表現を柔らかくする効果があります。

●お昼は何を食べましたか?

●わかりました

●佐藤さんですね?

などの表現が用いられます。

謙譲語

自身を下げてへりくだることで、間接的に相手を高める言葉です。使い方のポイントは、自分の言動に対して使用されます。「差し上げる」「伺う」などが当てはまりますが、堅苦しくなりすぎるため、かしこまった席で用いるのが適切です。

●本日は、レクリエーションをいたします。

●荷物をお持ちしましょうか?

●承知いたしました。

などが挙げられます。

NGな言葉遣い

正しい敬語やコミュニケーションを理解することで、利用者さんやご家族と良好な関係を築くことができます。
そのために、上記で述べました基礎知識は是非ともマスターして頂きたいです。それと同時に、介護現場では言ってはいけないNG言葉や口調があります。どのようなことに気を付ければ良いでしょうか。

タメ口

利用者さんと親しい仲になると、信頼関係がある安心感や敬語でのよそよそしさを避けるために、タメ口を使用する方もおられるでしょう。
しかし、利用者には敬意をもって接する事が大切です。誠意を込めた対応を心がけてください。

赤ちゃん言葉

距離感を縮めたり、安心感を与えるために、この言葉を使用することがあるようです。しかし、その言葉遣いでは利用者さんやご家族を不快にさせてしまうでしょう。
利用者の多くは、ご年配の方となります。敬意を示す意味でも適切な言葉を使いましょう。

命令口調

介護の現場で強い口調や命令口調などは、利用者さんを怖がらせてしまう原因となります。また、反対に口論になりトラブルの元となることも考えられます。
介護という職種・接遇マナーの観点からしても、不適切なものとなります。

まとめ

介護において大切な言葉遣いについて、ご紹介してきました。介護に携わる者として、敬う心と誠意を込めた言葉遣いを選び、利用者に接することもコミュニケーションを潤滑にするポイントといえるのではないでしょうか。