食事介助をするときには、どのようなことに気を付けたらいいのか。介護される方はどんなことを望んでいるのか。
それらに関する高齢者の身体特徴から食事介助のポイント、注意点をあげ、どういった流れで食事介助をしたらいいのかといった手順をまとめてみました。
介護される方のことを良く知り、食事介助することが大切!
「介護をするって、どうしたらいいの?」「どういったことに気を付けて介護したらいいの?」と介護者は不安になったりします。
介護者が不安になってしまっていては、要介護者に気持ちが伝わってしまい、不安にさせてしまいます。
一番大切なことは、要介護者の気持ちになってお世話をするということではないでしょうか?要介護の高齢者の方々は、年齢の関係から飲み込みづらくなったり、のどの渇きや味覚が感じづらくなったりしています。
そういったところに気を付けて、自分ならどういったことをして欲しいかをよく考えながら食事介助をするということが、とても大事になります。
具体的にどういうところに気を付けたらいいの?注意点は?
一番、注意しなくてはいけないことは「誤飲」です。きちんと飲み込めず、食事をのどにつまらせることや、肺に食べ物が入ってしまわないように注意しましょう。
誤飲で怖いのは窒息ですが、それに加えて、肺に食べ物が入ってしまうことで肺に炎症が起こる「誤嚥性肺炎」というものもあります。
食べる姿勢や食べるペースに気を配りながら、食事介助を進めていきましょう。
食事介助の3つの注意点!
1.立って介助しない
2.一口の量を少なくして多く食べさせない
3.口の中の食べ物を飲み込んだことを確認後に次の介助をする
要介護者の一人ひとりの状態に合わせて安全な食事をしてもらうように注意を払います。
要介護者の気持ちになるために、高齢者の身体の変化を知ろう!
・唾液の分泌が少なくなり、口の中が乾いている
・歯がなくなっていたり、かむ力がなかったり衰えている
・筋肉が弱まり、飲み込む力が弱くなっている
・のどの渇きが感じにくく、脱水症状になりやすい
・味が感じにくくなり、食欲も低下しているので、栄養バランスが偏りがち
高齢者になると、身体の変化で食事が楽しめなくなりがちです。少しでも食事をおいしく楽しくできるようにするには、介護者の気配りがとても重要になってくることがわかります。
食事介助の手順って、どうすればいいの?
1.食事の前に、トイレを済ませてもらいましょう
2.周りを清潔にし、換気をしておきましょう
3.飲み込みやすいように、食事の姿勢を整えましょう
4.汚してもいいように、エプロンをつけるなど準備をしておきましょう
5.口の中をきれいにするため、うがいなどをしてもらいましょう
6.のどを潤すため、水分を補給してもらいましょう
7.これから何を食べるのか、献立を説明しましょう
8.食べやすい状態になっているか確認し、少量ずつ口へ運びましょう
9.要介護者の食事のペースで、バランスよく食事介助をしましょう
10.きちんと飲み込めているかどうか、のどの動きなどを確認しましょう
11.食べ終わったら、食事の量を記録しておきましょう
12.食後のお薬があれば、お薬を飲んでもらいましょう
13.口の中をすすいでもらいましょう
このように手順はありますが、あまり手順にとらわれすぎないように、気を付けましょう。なぜなら、手順にとらわれすぎて食事が楽しめなくなってしまっては、本末転倒だからです。
食事を楽しんで安心してもらうことが、なによりも大切です。
まとめ
食事介助というと難しそうに感じますが、介助される方の気持ちになって、自分ならどうして欲しいかを考えれば、それが介助の手順にも繋がります。
そのため、要介護者の手足になったつもりでお世話するは、とても大切なポイントとなります。相手の様子をよく観察することで必要なお手伝いができます。
まずは、誤飲に気を付けることから始めてみましょう。
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