初期床ずれの対処方法

床ずれは最初に皮膚の健康状態を観察して発見することが大切になってきます。今回は、初期の褥瘡(床ずれ)の段階である発赤、水疱、びらんなどについての対処方法について説明したいと思います。

■褥瘡の対処方法で一番大事な体位交換

寝たきり状態の場合は、2~3時間程度の間隔で体位交換をして、体圧分散に勤めましょう。また、定期的に体位を変えるうえで骨の突出した部位は、床ずれができやすいので、よく観察することが床ずれ予防には重要と言えます。

体位交換を定期的に行っていても皮膚に赤みができたり傷があるのを発見した場合は、そのままにしておくと床ずれになりやすいと考えてよいでしょう。その場合は、軟膏塗布などの処置をして傷が進行しないようにしましょう。

■入浴で血行が良くなる

清潔保持をするためには、入浴することで皮膚を清潔に保つだけでなく皮膚の健康状態をみることや体の血行促進に繋がったりする効果もあります。入浴で肌を強くこすることは避けて優しくこするのが良いでしょう。また、あかすり用のタオルも柔らかめのものを使用するとよいでしょう。

■浅い褥瘡の治療方法(患部に刺激を与えることは厳禁)

1:発赤の場合は
発赤の場合は、比較的初期の段階ですが、患部に刺激をあてないようポリウレタンフィルムなどのドレッシング材で発赤部を保護して貼付けした方が良いでしょう。

2:水泡の場合
水泡の場合は、表皮と真皮の間に滲出液が皮膚にたまった状態です。水泡はつぶさないようにして発赤と同じ処置、ウレタンフィルムなどのドレッシング材で保護しましょう。水泡が破れて滲出液が出た場合は、ハイドロコロイド、ポリウレタンフォーム、ハイドロジェルのシートタイプなどを貼付するとよいでしょう。

3:びらんの場合
びらんは表皮が剥がれて滲出液が出た状態のことです。浅い褥瘡になりかけのことで軽い潰瘍になりかけの状態を言います。外用薬の軟膏も使用しますが、主にドレッシング材の使用が主体となります。

■分散マットの使用も検討しよう

体圧分散寝具や肘,膝、背中などの下に敷くクッションなどの使用の検討をするのも床ずれ予防になります。しかし分散マットは、あくまでも予防のための寝具ですので定期的な体位交換と皮膚の観察は欠かさずに毎日定期的に行いましょう。

■まとめ

褥瘡は初めのうちが肝心です、早めの対処が出来れば早期に治療が可能です、例えば皮膚の状態を観察していて、皮膚が赤くなったり、多少の傷などを見逃さずにすることが褥瘡の早期発見につながり治療も容易になります。

寝たきり介護での褥瘡予防・治療には、ベッドに寝たままマットを通して血行促進ができる、血行促進ケア機器、リラフィールの併用も併せてご検討ください。