厚生労働省の発表によると、「ベビーブーム世代」が2015年に前期高齢者(65~74歳)に到達しました。そこから高齢者数は増加の一途をたどっており、10年後の2025年には高齢者人口が約3600万人に達すると推計されています。
その中、介護に関して自分でできることを知るために、介護系の資格を取得しようとする方が増えてきています。
在宅介護に役立つ資格とは
高齢者の数が増えると同時に、介護をする方も増えていくのですが、介護に関しての知識を有しているのと、そうでないのとでは、介護の質も変わってきます。
そこで、実際に在宅介護で役立つ資格にはどのようなものがあるのでしょうか。以下でご紹介をしていきます。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修とは、介護職の基本知識や技術を取得できる研修で、本来は介護職のスタート資格という位置付けにあります。
介護に関する技術や理念の基礎を学び、身に付けることができます。介護をしていく上で忘れてはならない理念、人間の身体のしくみや高齢者特有の身体の変化、基本的な医学的知識などが学べます。実際に在宅介護を始める際にも、この資格を取得しておくとあらゆる場面で役立つことでしょう。
福祉住環境コーディネーター
普通の人では問題なく住める家であっても、高齢者が安全に暮らすには室内を改装する必要もあるでしょう。
廊下やお風呂、トイレには手すりを付けた方が便利ですし、階段はスロープに変える必要が出てくるかもしれません。
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障がい者に対して、住みやすい住環境を提案するアドバイザーです。
必要に応じて適切な住宅改修プランを提案し、行政や住宅リフォーム会社とのコーディネート(調整役)の役割を果たします。また、福祉用具、諸施策情報などについてもアドバイスをします。
准サービス介助士
准サービス介助士の資格は、公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定する資格です。この資格は高齢の方や身体の不自由な方への正しい介助の知識、スキルを習得することを目的としています。
准サービス介助士として、何か具体的な職種があるというわけではありません。しかし、介護というと、寝たきりの方を介護するイメージを持たれる方が多くいらっしゃると思われますが、実際には幅広いケースがあります。
その様々なケースにおいて、一部介助をしながら身体を動かす手助けができるのが准サービス介助士の役目です。介助に関する知識を取得することで、介助相手とのコミュニケーションも円滑に取れるようになります。
レクリエーション介護士
レクリエーション介護士とは、高齢者へ生きがいや喜びを与え、笑顔にできるような介助者を育成する目的として、高齢者とのコミュニケーション能力、レクリエーション知識や実行スキルを身に付けるためにできた新しい資格です。
在宅介護における問題点のひとつに「閉鎖的」ということがいわれています。介護状態になると、同じことを繰り返す生活になるため、わずかな声掛けなどでも心が乱れてしまうこともあるのです。 レクリエーション介護士の資格では、高齢期の心理状態や対話術を学べるほか、閉鎖的な気分にならないよう気を配ることができるようになります。
まとめ
在宅介護に役立つ資格をご説明しましたが、必ずしも全ての資格を取得しなければならないというわけではありません。
在宅介護をするにあたり、上記で述べた資格を取得しておくことで、介助者の負担が軽減されることも考えられることから、正しい知識や技術は身に付けておきたいものです。
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