褥瘡へのタンパク質摂取の効果をしる

褥瘡が発生し処置をしている場合、医師の診断や外用薬、ドレッシング材などを使用していても、なかなか傷が治らないことが多いかもしれません。褥瘡が発生する原因は1つのことだけではないのです。その1つに栄養状態の低下などが、挙げられます。褥瘡になる方の多くは、低栄養の状態である場合が多く、それが治りにくい原因と考えられます。今回は、褥瘡治療の過程において、必要となってくるタンパク質を考察していきたいと思います。

■治療と栄養

褥瘡に低栄養で治療をしていく際、投与や補給することで維持することを推奨している栄養素として

・亜鉛
・アルギニン
・ビタミン
・エネルギー
・タンパク質

があります。

十分なタンパク質採取をしても、タンパク質合成が促進されてないと、脱水症状を起こす危険性もあります。褥瘡になった高齢者は、共存疾患などもあり、腎機能低下を伴う高齢者は注意しなければいけません。ですから患者さん個人にあった、栄養管理を行える体制が重要になってきます。

■タンパク質補給量めやす

◎褥瘡予防・管理ガイドライン
必要に見合った量

◎NPUAP/EPUAP
1.25~1.5g/Kcal/日

◎備考
補給エネルギーが少ないと、体タンパク合成低下、高齢者では腎、肝機能低下確認、創傷治癒遅延時NPC/N=80~100

まず、エネルギーとタンパク質は、十分に補給しなければいけません。褥瘡の重症度で低栄養の状態であっても必要栄養補給量は異なっています。

エネルギーの投与が不足すると、いくらタンパク質を補ってもエネルギー基質となり消費されてしまいます。タンパク質とエネルギーを十分量投与しなければいけません。また、滲出液が多量な場合は、タンパク質の喪失分を補給させるため、タンパク質投与量を増やさなければいけません。

■分岐鎖アミノ酸(BCAA)

骨格筋で優先的にエネルギー基質として利用されるのが、分岐鎖アミノ酸です。タンパク質の合成を促して異化作用軽減(タンパク質不足)が図れます。

■まとめ

繰り返しになりますが、褥瘡が発生する原因は1つのことだけではありません。圧迫、健康管理や食事管理、いろいろな事態が重なって、褥瘡になります。

日頃から体調面や食事面をしっかり行えば、なかなか褥瘡とは縁がないかもしれません。しかし、いざ褥瘡が発生し悪化すれば、簡単に入院や手術などにつながりますし、間違えれば、生命を脅かす病気になるのです。しっかり担当医や病院に受診し判断を仰ぐことをお勧めします。

褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。