社会福祉士にとって望ましい行動や規範とはどのようなものでしょうか。社会福祉士が相談援助をする際に、守るべきことや注意する点などを見ていきましょう。
行動規範とは
「行動規範」とは、ある対応についてどのように行動しその言動が適切かどうか、また反対にそのような言動や行動はすべきでないことなどの基準となります。
社会福祉士の行動規範について倫理綱領できめられた基準をもとに社会福祉士が相談援助を行う際、実践していく行動や考え方の基準となります。
利用者に対する倫理綱領
①相談者との専門援助関係について明確にして説明しなければいけません。
②専門的援助をするうえで、利用者を尊重して信頼関係を築きながら、相談者側に立ってサービスをおこなうことを説明してパートナシップを大事にする。
③相談者の不利益にならないように十分配慮し本人に不利益になることを説明しなければいけない。
④何らかの理由で援助が難しくなった場合、できるだけ円滑に援助が継続できるように最大限の努力をしなければいけない。
⑤利用者に十分関心を寄せて相談者の立場を尊重して相談者が安心できる援助をおこなう。
⑥相談者を批難したり決めつけたりせず相談者の意思を尊重して時には、励まし支えながら援助活動をおこなう。
⑦相談者の権利を説明し明らかにしたうえで相談援助をおこなわなければいけない。
⑧相談者が必要な情報をよく説明して理解し納得しているかを確認しなえればいけない。
⑨相談援助をしたうえで本人が自分で明確な目標設定ができるように援助しなければいけない。
⑩相談者が自立していけるような援助のために必要な地域や公共施設などの社会資源を探し活用に努めなければいけない。
⑪相談者のプライバシーには十分配慮して個人情報を取集する際には、本人の了解を得なければいけない。
⑫相談者が本人の記録について閲覧を希望した際は、特別な理由が無ければそれを拒否してはならない。
社会・現場での倫理綱領
①社会福祉士は相談援助の専門職として常にその専門知識を深め、相談者業務で知り得た秘密に関しては慎重に取り扱わなければいけない。
②変わっていく福祉の制度や法律についての知識を常に学ぶために情報収集をおこたらない。
③医療・福祉・介護などの関係機関との連絡・調整をおこなうため連携し協労する役割りを果たさなければいけない。
④社会福祉士は常に新しい情報や知識を習得するために、各種研修・講習会・勉強会などに参加して自己啓発に努めなければいけなません。
まとめ
社会福祉士にはいろいろな行動規範がありますが、それらは社会福祉士だけでなくすべての医療・福祉・介護職に共通したことだと思います。
専門職の社会福祉士にとって相談援助において大事なことは、相談者に寄り添い相手の立場に立って相談者が自立に向けた援助方法を一緒に考えていくことだと思います。