介護の負担を軽減するための在宅サービス

長年住み慣れた自宅で生活をしたいと、多くの高齢者が思うことでしょう。しかし、加齢に伴い介護が必要になった時、親の介護をするために家族が遠方から通う場合などは、その負担は年々増してきます。
そこで今回は、介護が重度化し自宅での介護が困難になった場合、在宅で利用できるサービスについて解説していきましょう。

在宅で介護するということ

家族が要介護になったら、大切な家族だからできれば自分で介護したいと考えるのが子供の気持ちだと思います。
しかし、介護度の状態にもよりますが、在宅で介護をするということは「24時間目が離せない」であるとか、「夜間だとトイレに連れていく」「オムツを変える」など、その都度起きて介助しなければいけないということになります。

当然それが毎日続くと、睡眠不足で疲労がたまってきます。 また、認知症などの症状が出た場合には目が離せない状態が続きますので、一日中自宅から出られないということが続き、介護する側が疲弊してストレスがたまり「介護うつ」を発症し、最悪の場合は体調を崩すケースさえありうるのです。

会社に勤めている方には「介護休暇」という制度がありますが、なかなか休みがとれないのが現状です。結局、介護をするために退職せざるを得なくなり、「介護離職」したという話も聞かれます。統計によると、特に働き盛りの40代から50代の方が多いという結果が出ています。

在宅で利用できる介護サービス

在宅介護サービスにはいくつかの種類があります。デイサービスなどの通いのサービスもありますが、ここではよく利用されている「自宅で受けられる5つの介護サービス」について下記で紹介していきましょう。

①訪問介護サービス
介護の資格を持った介護員が自宅を訪問し、入浴・排せつ・着替え・食事介助などの「身体介助」や掃除・食事の準備・配膳下膳・洗濯・日用品の買い物などの「生活支援サービス」をおこないます。

②訪問看護サービス
医師の指示のもと医療的処置や診療が必要な療養中の方を対象に看護師が自宅を訪問し、健康チェックやその他必要なケアをおこなうサービスです。

③訪問リハビリテーション
医師の指示のもと身体機能の維持・回復や自立支援のため、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が自宅を訪問し、リハビリテーションをおこなうサービスです。

④訪問入浴介護サービス
自宅での入浴が困難な方に対して、介護員と看護師が同行して自宅に訪問し入浴サービスをおこないます。

⑤夜間訪問型介護サービス
夜の18時から朝の8時まで利用できるサービスです。夜間帯に自宅を訪問し、安否確認やオムツ交換などの排泄介助、食事介助をおこなうサービスです。

介護サービスを利用することで負担軽減をはかろう

在宅介護で利用できるサービスはいろいろあり、要介護の方の状態に合わせてサービスを組合わせて利用することが可能です。
介護で共倒れにならないためにも、自分1人で抱え込まないことが大切です。 役場などの相談窓口やケアマネと相談しながら、介護サービスを利用することで家族の負担を減らすことができるでしょう。

まとめ

在宅介護は介護の状態があがると、家族にとって肉体的にも精神的にも負担がかかってくるものです。介護でストレスをためないようにするため、また介護離職を回避するためにも、うまく介護サービスを利用することが重要となるでしょう。