介護職についている方なら、ほとんどの人が認知症利用者の介護に携わっていることが多いと思います。今回は、認知症の基礎を学ぶための研修、認知症介護基礎研修を学ぶメリットについて解説していきましょう。
認知症介護基礎研修とは?
受講の対象は、介護保険事業所などの施設で働く介護職員で、認知症介護に携わる仕事において、初めて認知症利用者の介護をするような経験が少ない人が基本を学ぶ研修となります。講義と演習があり、6~7時間程度の1日で終了するカリキュラムとなります。
認知症介護基礎研修の目的とカリキュラム
この、認知症介護基礎研修の目的は、介護施設などで介護の業務に携わる者が認知症介護に対する基礎的な知識や技術を習得し認知症利用者に対して、適切な対応やサービスがおこなわれるように実施されます。
認知症介護基礎研修のカリキュラム
【1】認知症介護に関する基礎的な知識や技術を習得する
・認知症の人の理解と対応の基本
・認知症の定義と原因疾患
・認知症の中核症状と行動/心理症状の理解
・認知症ケアにおいて基礎となる理念や考え方
・認知症ケアの基礎技術
【2】認知症ケアの実践上の留意点
・認知症の人との基本的なコミュニケーション方法
・不適切なケアの理解と回避方法 ・病態/症状等を理解したケアの選択
・事業所の状況や自身のこれまでのケアの振り返り
・全課程を修了した者に修了書が交付される
なお、上記の認知症介護基礎研修のカリキュラムは、都道府県により多少違いますのでホームページなどでご確認ください。
認知症介護基礎研修のメリット
①認知症の基礎的な知識や技術を学ぶことで対応方法などが理解できる。
②認知症の周辺症状を理解することができる。
③認知症を理解することで適切な接し方やコミュニケーション方法が学べる。
④認知症介護基礎研修を修了することで次へのステップアップができる。(認知症介護実践研修や認知症介護実践リーダー研修など。)
⑤認知症対応型施設では、認知症介護基礎研修を受講して次の認知症介護実践者研修を修了することでさまざまなメリットがあります。
認知症介護実践者研修者の配置義務と配置加算などで、施設にとっては欲しい人材ですので、事業所が受講費用を出しても研修に行かせてくれる所も多くあります。
まとめ
介護の現場で勤めている人にとって、認知症利用者との接し方はとても難しいことだと思います。認知症の周辺症状は、一人ひとり違いがありいろいろな症状を呈していますので、その対応は、個人に合ったものでなければいけません。
今回紹介しました認知症介護基礎研修は、認知症ケアをおこなう上で基本となる研修です。これから認知症介護に携わる方でしたら是非、受講をおすすめします。
また、認知症介護基礎研修受講後は、さらに認知症介護実践研修や認知症介護実践リーダー研修と上位の研修を受講し、認知症ケアのスペシャリストを目指してみてはいかがでしょうか?
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