褥瘡が発症しているのかを、見分ける事ができないと後々気づいたら、傷になっていたなんてこともあるかもしれません。そうなってくると、そこから傷の処置を行わないといけなくなってしまい、結果酷くなり病院を受診して、医師の判断を仰ぐことになるかもしれません。そうなると、金銭面的にも大打撃を受けることになるかもしれません。そうならないためにも、褥瘡の前兆をいち早く気づくことが重要になってきます。
■褥瘡の前兆発赤
褥瘡が発生しているかもしれないと思えるのは、体にできた赤み(発赤)から始まります。
主に気にして観察する場合、骨が突起している箇所に赤みがでているかを確認していきます。具体的にいうと後頭部や肘、背中や尾骶骨、踝や踵など皮膚の皮が薄い骨があるところを、重点的に観察していきます。そこを観察して赤みがあれば、褥瘡かどうかを確認しなければいけません。
■指押し法と透明プラスチック板圧診法
◎指押し法で前兆かを確認
指で赤みがある部分を2~3秒ほど押し、白くなるのであれば褥瘡ではありません。赤いままなら褥瘡になっていると判断していいでしょう。
◎透明プラスチック板圧診法で前兆化を確認
上記と何ら変わりませんが、指が透明プラスチック板に変わっただけです。やり方は同じで押したときに白くなれば大丈夫で、赤いままなら褥瘡になります。
透明プラスチック板の方が、力の加減がしやすく確認しやすいですが、普通自宅などではなかなか手に入れていないはずなので、指押し法で問題はないはずです。
■褥瘡の前兆を作らないために
とにかく、体位変換をこまめに行うことが大切です。赤くなるということは、その部位に持続的に圧がかかっていることになります。しっかり、除圧をおこなえば褥瘡を作ることがなくなります。
■除圧の例をあげると
◎体位変換
ベッドなどで寝たきりの場合、2時間~4時間間隔で褥瘡が出来ている場所以外の方角に体を動かします。
◎移乗
ベッドから車椅子など移る場合にも、それだけで圧が緩和されるので、寝たきりでなければ数回は移乗を行うことが望ましいです。
◎プッシュアップ
車椅子なら、腕の力だけで状態をもち上げる事で圧を緩和できます。体位変換同様、2時間~4時間起きに行うのが望ましいです。車いすでも、自身の体を持ち上げられない高齢者の方なら、車椅子の横や背もたれなどにクッションを挟んだりするのも、圧を緩和できます。
■まとめ
褥瘡になりかけた時点でしっかり対処できなければ、後々入院レベルの褥瘡になります。間違えれば、そこから感染症や死に至る場合もあります。そうならないためにも、前兆の時点でしっかりケアをして、酷くならないうちに担当医などに相談して、早期回復を考えるのも良いのではないでしょうか。また褥瘡ケアには、効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。