褥瘡と関係する血行促進その栄養素とは!

褥瘡は身体が何かしらの接触をすることでおきます。例えば、ベッドや車いす等と皮膚が接触する時間が長いほど、接している部分が圧迫され血流が悪くなり、その部位に酸素や栄養が行き渡らなくなり細胞が死んでしまう状態、これが褥瘡になります。今回は、血行促進に良いとされる栄養素に、どういったものがあるのかを考察していきたいと思います。

■血行促進を促す栄養管理

褥瘡の治療・改善には、血流が身体の特定部位にとどまらないように努めることが基本となります。このため、皮膚への圧迫をさけるため、体位変換やプッシュアップ等で圧を逃がすことになるのですが、そうやって圧迫され皮膚の内部組織と筋肉などへ血液を行き渡らせるのと同時に、その血液自体に十分な栄養を取り込んでおく必要があります。皮膚や筋肉に栄養素を与えることも褥瘡を良くする一歩というわけです。

■食事はバランスよく

主菜(たんぱく質)は、肉や魚、卵と大豆、大豆製品で。主食(炭水化物)は、ご飯やパン、麺類を接種します。副菜(ビタミンやミネラル)は、野菜やキノコ、こんにゃくや、海藻類を取ることになります。古くからの言われ続けているバランスの良い食事を心がけることが基本であると考えてください。

■主な褥瘡に必要な栄養素

◎タンパク質
◇必要量
体重1㎏対し1.1~1.5g/日
◇主な働き
繊維芽細胞増殖、コラーゲン生成に必要な栄養素、不足すれば皮膚の強度や筋肉量など低下し、骨が突出し褥瘡を起こします。

◎水分
◇必要量
食品中の水分を除き飲料水として1ℓ/日
◇主な働き
個々の細胞機能を正常に保つため必要になります。脱水を起こせば、重篤なケースになります。

◎亜鉛
◇必要量
12~15㎎/日 上限値30㎎
◇主な働き
核酸やタンパク質合成に必要とされ。欠乏すると味覚異常が現れ食欲不振を招く事態に繋がり。

◎銅
◇主な働き必要量
2.5~5㎎/日 上限値10㎎/日
◇主な働き
カルシウムと共に傷口のコラーゲン(肉芽細胞の構成要素)の網目を収縮させる酸素を維持します。鉄と同様に血液の合成に必須です。

◎鉄
◇必要量
15㎎/日 上限値40㎎/日
◇主な働き
鉄は血液中で赤血球のヘモグロピンと結びつき、組織への酸素の運搬をします。鉄不足だと赤血球が形成されず、酸素運搬能力など低下し、皮膚や組織が弱くなります。鉄は、トランスフェリンというタンパク質として存在し、タンパク質量が十分であれば効果的に働きます。

◎カルシウム
◇必要量
600㎎/日 上限値2300㎎/日
◇主な働き
褥瘡の治療でカルシウムが不足がちだと、コラーゲンの形成がうまくいかず褥瘡の治療が遅れます。

◎ビタミンA
◇必要量
600ugRE/日 上限値3000ugRE/日
◇主な働き
コラーゲン合成と免疫機能に重要な役割をもち、上皮組織の正常な分化を調節します。

◎ビタミンC
◇必要量
150~500㎎
◇主な働き
ビタミンAとコラーゲンの合成といった組織の修復に重要なビタミンです。褥瘡が治癒する際、コラーゲンを新しく作るのに多量に必要になります。

褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。