リハビリのスペシャリスト!!言語聴覚士の仕事で大切なこと

言語聴覚士とは事故の後遺症、脳卒中の病気や加齢、生まれつきの障がいによって会話や発声が上手くできない、食事が上手く取れないといった人に対し不自由を抱えている人のリハビリテーションを手助けするのが主な役割です。
言語聴覚障がいに加え、医学や歯科学心理学にも精通したリハビリの専門家として、医療施設、高齢者介護、福祉施設、子供福祉、療育施設などの分野で必要な指導、アドバイス、訓練を行う専門職として活躍しています。
そのリハビリのスペシャリストの大切な仕事としての専門知識を紹介していきたいと思います。

■言語聴覚士になるには

言語聴覚士として働いていくには国家資格である言語聴覚士資格が必須になります。国家資格を受験する場合は、文部科学大臣が指定する学校(3~4年制の大学・短大)または都道府県知事が指定する言語聴覚士養成所(3~4年制の専修学校)を卒業後に受験資格を取得します。

資格を取得するまでには難しい試練がありますが、人のために成せる技を取得するためには必要な過程ですから、資格取得を目指している方は勉強を怠らず挑戦していきましましょう。

■言語聴覚士の大切な仕事

【カンファレンス】
リハビリテーションでは1人の患者さんに複数の療法士が担当し、日常生活練習などを行っています。適時専門職が集まりカンファレンスを行って決定しています。

◎カンファレンス参加専門職
◇医師
◇看護師
◇リハビリスタッフ
・理学療法士(PT)
・作業療法士(OT)
・言語聴覚士(ST)
◇薬剤師
◇管理栄養士
◇歯科衛生士
◇社会福祉士
◇介護士

カンファレンスは専門職がそれぞれの視点から患者さんに対し、どのようなサポートが必要なのか検討し、リハビリや治療を実施の方向性を決める場ですから、言語聴覚士としての意見・提案をしっかり伝えることが大切になってきます。

【言語訓練】
病気や事故、発達上の問題などで言語、聴覚、発声、発音、認知などの各機能が損なわれ、上手くコミュニケーションが図れなくなることがあります。
聞く、話す、読む、書くことが難しい。口や舌の動きの低下により、発音が悪くなって話しにくい。発声が困難な方に言葉のリハビリをおこないます。
声を大きくだす、言葉を思い出す、言葉を聞いて理解するなどの練習をしていきます。

【摂食、嚥下訓練】
飲食物の飲み込みが困難になる障がい。医師を中心として安全に口から食べられるように訓練することをはじめとして、飲み込むことが難しく援助を必要とする方に対し、それぞれに応じた口腔機能へのアプローチや、食事の摂取方法、食事の形態の選択、姿勢などの指導を慎重かつ積極的に助言などを行います。

■言語聴覚士にとって大切なことは思いやりの心

リハビリではすぐに結果を出すことはできません。患者さんと双方で地道に努力を重ねることが必要となってきます。少しずつ変化が出ていくものなので根気よく取り組めるかが重要になります。

リハビリは辛く苦しいものも多くありますので、患者さんは周囲に対して心を閉ざしてしまうなど、ネガティブになってしまうこともよくあります。
言語聴覚士として患者さんの心に寄り添い、相手の気持ちにあった行動や発言が大切になります。

■言語聴覚士として得たやりがいとは?

リハビリ内容は患者さんの状態などによって変わるため、絶対正解というものはありませんリハビリで担当した患者さんが、周りの方とコミュニケーションが取れるようになったり、変化が見られたらやりがいを感じます。
リハビリは試行錯誤の繰り返しの場で困難や悩みにぶつかることが多いです。だからこそ結果が出た時には大きな達成感と喜びが膨らみますね。

■まとめ

言語聴覚士も他の介護・福祉・医療職同様、生身の患者さんを相手にする仕事なので、人間そのものに興味や関心をもち、コミュニケーションをとることが大切になります。
リハビリの患者さんの障がいの状態を正しく把握するため、検査や評価を行ことは当然ですし、ご家族からの情報収集も患者さんを深く理解するため必要であると理解しておきましょう。