社会福祉士は社会福祉協議会や行政、病院、介護施設、障がい者施設、児童関連施設などさまざまな分野で活躍をしています。
社会福祉士になるまでにそれぞれの分野について学び国家試験を受験しますが、就職をしてから管轄となる分野の知識をより深めていく必要があります。
社会福祉士の資格を取得した段階では、まだスタートラインにたったばかりということを認識しておきましょう。
社会福祉士が知っておくべき法律
社会福祉士の主な仕事は相談業務です。
簡単に言えば、何らかの理由で問題を抱えている方やその家族の方に対してどのようなことに困っているのかを正確に聴取し、専門的な知識をもって問題解決に結びつく助言や各機関同士の調整をしていきます。
この「専門的な知識」にはその分野に関わる「法律」を知っておくということが大前提となります。
もちろん、法律の一言一句まで覚えておく必要はありませんが、どう助言すればわからなくなったときに「これはあの法律が関係しているな」といった具合に思い出して後で調べることができる程度の知識はもっておきましょう。
今回は社会福祉士が一読しておくべき法律の一部をご紹介します。
●日本国憲法
医療、保健、福祉に関連するすべての法律の基盤となりますが、意外と見たことのない人が多い法律です。
特に生存権と社会的使命に関して明示している第25条は必ず目を通しておきましょう。
●社会福祉士及び介護福祉士法
その名の通り、社会福祉士における基本的な法律です。
国家試験勉強で一度は見たことがあると思いますが、改めて一読すると新たな発見があるでしょう。
●地域保健法
地域住民の総合的な健康増進について記された法律です。
保健所の設置や地域保健に関する基本的な事項が定められています。
行政関係に勤める際には一読する必要があるでしょう。
●生活保護法
すべての国民に対して最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的として制定された法律です。
保護には住宅扶助や生活扶助、医療扶助などの種類があります。
●障害者基本法
障がい者の自立と社会や経済、文化などのあらゆる分野の活動加を促進することを目的としています。
身体障害者福祉法や知的障害者福祉法、精神保健福祉法などの関連法規も併せて確認しておきましょう。
●児童福祉法
児童福祉が保障されるために児童がもつ権利や、社会問題にもなっている「虐待」についても触れられている法律です。
この法律でいう児童とは満18才未満の者となっています。