理学療法士の実習でレポートをうまく書くコツは?

理学療法士を目指す学生は日々さまざまな知識や技術を学んでいきます。
3年あるいは4年間学校へ通って勉学に励むことも大変ですが、学校を卒業するためにはいくつかの「関門」を通過しなければなりません。


・定期試験(年2回)
・科目別の実技試験
・見学実習
・評価実習
・臨床実習
・卒業論文
・卒業試験

これらの「関門」の中で、多くの学生を悩ませるのが評価実習と臨床実習です。
評価実習と臨床実習は学外の医療機関や介護施設などへ赴き、バイザーと呼ばれる実習指導者の下で、実践的な技術や知識を学んでいきます。
実習は実際の患者様を担当して評価やリハビリの計画立案、リハビリプログラム実施などを行っていきますが、実習中はバイザーにレポートなどの提出物を定められた期限までに作成して提出する必要があり、それらが実習生を大きく悩ませるようです。

実習中に求められる提出物とは?

実習先やバイザーにもよりますが、実習中には以下の提出物を求められます。

・デイリーノート(日々の記録)
・症例レポート(実習1クールにつき、1〜3症例程度)
・レジュメ(症例レポートをまとめたもの)
・発表用の資料(PowerPointで作成)
・課題(わからなかった事を調べて提出)

これらの提出物の中で、最も時間が必要で、実習の成績にも影響してくるのが「症例レポート」です。
症例レポートとは、担当する患者様の基本情報、評価結果(検査・測定など)、アセスメント、問題点の抽出、リハビリプログラムの立案、リハビリ後の変化(中間・最終評価)、考察など、患者様のリハビリを行なっていく上での一連の流れを文章に書き出したものです。
バイザーはこの症例レポートを基に、指導や学生の理解度、実習の成績を判断していきます。

症例レポートをうまく書く秘訣とは?

症例レポートは、内容に矛盾点があったり、バイザーからの指導があれば何度もやり直しをして再提出となります。
そうなれば自宅に帰ってから症例レポートの作成に追われることになり、睡眠不足で翌日の実習に行かなければなりません。
そのため、いかに症例レポートをうまく完成させるかが実習を成功させるカギとなるのです。症例レポートをうまく完成させるためには「実習前の事前準備」が重要です。
もちろん、症例レポートは担当患者様を受け持ってから作成をしますが、実習が始まる前にレポートの書き方をマスターしておくことがとても重要なのです。

症例レポートには書き方の「雛形」があります。ちなみに、看護師や言語聴覚士などの他職種の実習でも伝統的なレポートの雛形があるそうです。
理学療法士には理学療法士の実習で用いられる雛形があるのです。この雛形を使わずに自分勝手に症例レポートを書くと間違いなく再提出となります。
この雛形は学校で学びますが、理解していないまま実習に臨む学生も少なくない様です。学校に先輩実習生が残した症例レポートが保管されている場合には、そちらを熟読して症例レポートの雛形をマスターしておきましょう。